ハッピー昭和クラブ

昭和大好きブロガー達による、昭和歌謡と映画のこぼれ話 あの映画は、あの曲はまさにそんな事だったのか!と感動再び!

昭和大好きブロガー達による、昭和歌謡と映画のこぼれ話
あの映画は、あの曲はまさにそんな事だったのか!と感動再び!

旭と文太のテレフォン・バトル

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11月になり、アメリカの大統領選挙も近づいてきました。それにしても、ヒラリー対トランプのテレビ討論会、ひどいものですね。政策論争なんてほとんどなく、ただお互いをののしり合うレベルの低さ、小学生以下ですね。
いい大人のののしり合いといえば、菅原文太と小林旭、「仁義なき戦い 頂上作戦」(1974 深作欣二監督)での話です。シリーズ第4作目の今作は、神戸をにらんでの代理戦争も過熱する中、うかつに手を出せな膠着状態に陥ります。そんな状況下、小林旭さん演じる武田明が、文太さん演じる広能昌三に電話をかけます。広能は「明か……仰山に構えちょって、ちいとも攻めてこんじゃないの、おう!」と挑発的に言うと、武田が「そっちこそ山守とる、とる言うてとれやせんじゃないか。打本はソッポ向いちょるし、明石組には見捨てられるし、しまらん話よのお」と切り返します。それに対して、広能は「おうおう、どうとでも言いないや。いよいよ動きがつかんけん、電話でカバチ垂れるしかないいじゃろうが、おう、クソ馬鹿たれ……」と返し、不毛なののしり合いが続きます。西日本を二分する勢力の局地戦の最中、それぞれ組を構える親分でありながら、こうして電話で悪口を言い合う様相、それを旭さんと文太さんという日本映画が誇る大スターが演じているという二重の意味で面白すぎるシーンであります。
でも、当人が必死になってもがいている姿っていうのは時にハタからみたら滑稽だったりします。これが人間の面白いところですな。ちょっと俯瞰で見れば、自分がくだらないことでグダグダやってるなあとわかるのに目の前を切り抜けることで精一杯になると見えなくなってしまうものですね。
このシリーズ4作目まで脚本を書いた笠原和夫さんも第3作「仁義なき戦い 代理戦争」(1973 深作欣二監督)以降のグチャグチャの盃外交、その内ゲバ模様の展開を如何に書くかに腐心され、「疑惑、ねたみ、恐怖、思惑、顔はニッコリ腹には一物といった男どもをいったいどうやったら映像として描き分けることが出来るのか、たとえ描き分けられたとしても、アクション一つあるわけでなし、下品に言うとオール・ズッコケ連中のズッコケ話でしかない」と語っておられます。彼ら全員のゴタゴタをスクリーンに放り出すことで、「人間喜劇」を見せようと思い立った笠原さん、よくもまあ、この複雑かつ壮大な人間曼荼羅図を完成させたものだと思います。とにかく、人生の色々な局面でためになるセリフが満載です。   (ジャッピー!編集長)
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日本の四季、その美しい瞬間を

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このところ、急に気温が下がりましたね。天気予報によると、今日も師走なみの気温だそうです。ついこの前は
30度を超える真夏日があったのに、夏から冬に直行、もう体がついていけません。思い起こしてみると、今年、すっきり秋晴れの日ってありましたかね? 1日か2日あったかどうか……地球温暖化のせいか、日本の四季というものがすっかり崩れてしまいました。
僕のもっとも敬愛する映画監督のひとり、加藤泰がこんなことを語っています。「僕が生まれて育ったころは、まだ日本に春夏秋冬の四季の別がちゃんとありましてね。春には桜、初夏には藤の花、夏にはダリヤが咲き、秋には紅葉……雨ひとつにしましても、四季折々に違う雨がはっきりありましたね。それが人間の生活と密接に関連があり、その折々の人間の感情と深く関わり合っていた。それを僕は憶えているんです。非常に素敵なものだということを記憶としてこの頭に、この胸に、しまっているんですね」
そして、夏のものであったトマトやナスが一年中あって、どんどん不味くなっていることを嘆いています。本当にそうだなあと思います。その季節のものを食べることで、四季を感じ、自然の恵みに感謝する。日本人で良かったあと思う瞬間です。今や、どの季節にも同じものが並び、コンビニでは8月中に「おでん」や「肉まん」が登場し、冬にアイス食っている奴もいるような出鱈目な食習慣になってしまいました。
「…雨の降ってる風景が美しい。冬の雨は冷たいけど、素敵です。春の雨、これもしとしと降って素敵です。初夏の雨もいい。どしゃ降りの雨、これもいい。それから秋の雨、これもいい。冬の雪も僕は大好きなんだ。真っ白い雪がしんしんと降って、朝バッと起きて障子と戸を開けますと、あたり一面真っ白になっている。昨日と様相がガラッと一変して、そして美しい。……僕がお父っちゃんおっ母ちゃんにこの世に生んでもらって、小さな人間になって、ここまで育ってきた間に、この目でみた景色、この体で体験したいろいろな事柄、とても美しいあの瞬間、この瞬間、それを憶えているんです。活動写真で、僕が美しいと思ったものを何とか描こうと思って一所懸命になっているんです。」と語る加藤泰監督が撮った名作の数々が明後日4日(金)より、池袋、新文芸坐にて上映されます。題して「情念の奔流 ほとばしる映像美 生誕100年 加藤泰」! 
このまま温暖化が進んで、日本には寒いと暑いの二季しかなくなって、四季の風景は映画の中でしか出会えないものになってしまうのでしょうか……     (ジャッピー!編集長)
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サイケでビッチな麗子

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1970年の大阪万博が舞台となってる映画をもう一本。「三匹の牝蜂」(1970 鳥居元宏監督)です。主演は大原麗子さん、後年「すこし愛して、長ーく愛して」なんてCMで見せていたしっとりした色気じゃなくて、この頃の麗子さんはハスッパなズべ公感全開です。かつて六本木で「野獣会」のメンバーとしてブイブイ言わせていた経歴を活かして、この映画では夏純子と市地洋子を従えて、万博を観に来たおのぼりさんから金を巻き上げようとビッチな魅力をふりまきます。
農協の団体が札ビラきって豪遊しているところに近寄って懐の金を狙います。そのひとり、左卜全がいつも腹巻の中に札束を入れていて、さっそく三人にたらしこまれますのが笑えます。そう、当時、減反政策とかで農家が土地を売って大金を手にしていたんですね。三人がこんな風に稼いでいると土地のヤクザは黙っちゃいません。すぐに三人は捕まって、リンチを受けたりします。暴力団は、万博観光にたくさんの外国人が来るのを見込んで外国人相手の売春組織を作り、三人も巻き込まれてしまいます。三人が芸者に仕立てられ、ある接待に出ると、万博関連の土地の入札にからむ不正の話を聞きつけます。その証拠書類を盗んだ三人を暴力団が追いかける……と、もうお話は梅宮辰夫の「不良番長」シリーズと同じような展開であります。(そういえば、「不良番長」シリーズの常連、鈴木ヤスシさんもチラッと出演しています) 万博がまた開催されるとしたら、この映画みたいに利権に群がる有象無象が蠢くことになるのでしょうね。
見どころは三人のズべ公のファッション。もろ、サイケ! この衣装だけでも観る価値あります。ゴーゴー喫茶もでてくるし、当時の空気感が濃厚に漂ってきます。前述したように芸者姿になったり、リンチのシーンでは、「肉体の門」みたいに下着姿で吊るされます。麗子が演じる美奈と恋仲になるチンピラ役で渡瀬恒彦さんが出ています。その後、結婚するお二人の共演も初々しいです。
そして、主題歌「牝蜂のフーガ」を歌うのは和田アキ子さん。これが、♪コカ・コーラは茶色いよー、トマト・ジュースは真っ赤だよ~、という何とも奇妙な歌詞で、この曲はもう一回聴いてみたいなあ! 和田アキ子さんは特別出演もしていて、いつのまにかバーにいる流れ者という役。歌手デビュー前は三宮で番はっていたという柄を活かし、ものすごい迫力です。同年、日活の「野良猫ロック」シリーズ第1作「女番長・野良猫ロック」(1970 長谷部安春監督)に主演するなど、アッコのイメージが完全に定着しました。     (ジャッピー!編集長)
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1970年の光と影

昨日、一昨日の2日間、「太陽の塔」の内部見学会が行われ、抽選に当たった1300人が見学したとニュースに出ていました。「太陽の塔」、「芸術は爆発だ!」で有名な岡本太郎さんが作った、1970年の大阪万国博覧会のシンボルとなったタワーです。46年もたっているから耐震性など、改修工事をするそうです。万博から46年……ずいぶん長い時間が流れました。当時、貧しい母子家庭の小学生だった僕はもちろん大阪まで行くなんてことは出来ず、少年サンデーとかの特集記事で、太陽の塔やら各パビリオンの写真を見て想像するだけでした。
万博が印象的な映画というと、「家族」(1970 山田洋次監督)img_1
があります。九州は長崎から、北海道の開拓部落へ向かう家族5人の姿を映すロード・ムービーの名作です。電車を乗り継ぐ長い旅、ドキュメンタリータッチで映し出された風景に当時の日本の実相が見えてきます。大阪で主人公一家は万博会場に行くのですが、詰めかけた群衆の喧騒の中でオロオロしてしまいます。まさに高度経済成長の象徴である万博の華やかさと、その繁栄の陰で押しつぶされる市井の人々が見事にあらわされています。この一家は、長崎の炭鉱の先行きが危うくなり故郷を捨てざるを得なかったわけで、日本の産業構造、経済がドラスティックに変換した時期に多くの人たちがそのあおりを受けて、家族の生活を守ろうと苦闘していたのだと思います。そういった懸命に働き、必死に生きた名も無き人々があって経済発展をとげた日本は今、本当にあの頃夢見たような国になっているのでしょうか……
映画は東京で赤ちゃんを亡くしたり、苦労の末、ようやく北海道中標津に到着します。直後、おじいちゃん(笠智衆)が亡くなりますが、夫婦(井川比佐志、倍賞千恵子)には新しい命が誕生するというラストには次の世代への希望といったメッセージを感じます。山田洋次監督は寅さんばかりじゃなく、実はロード・ムービーの名手で「幸福の黄色いハンカチ」(1977)、「十五才・学校Ⅳ」(2000)などがあります。
聞くところによると、大阪はまた万博の招致活動をしているのですね。1964東京五輪~1970大阪万博と同じ流れを作ろうとしているようです。しかし、あの頃の日本は経済成長のど真ん中にあって「国の宣伝」をする意味はあったと思いますが、今の日本は何を求めているのでしょうか。原発事故による避難民が15万もいて、格差社会が進行している国で、オリンピック~万博って必要なんですかねえ。いったい、日本をどうしたいんでしょう。
(ジャッピー!編集長)
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世界で一番アホな街

昨日、土曜の夜とあって、渋谷はハロウィンで遅くまで賑わっていたようです。しかし、いつ頃からこんなに盛り上がるようになったのですかね。2年前だったか、仕事の帰りに渋谷に行こうと電車に乗ったのです。僕の場合、寄り道するのは、「映画館に行く」ということで、その日も見逃したくない映画を渋谷でやっていたのです。新宿で乗り換えして山手線に乗ったら周りはゾンビだらけ。そこで、ハロウィンの日だったのに気付いたのですが、前の席に座っているのも、隣の吊り革につかまっているのも、みんな不気味なメイクをした人々ばかり、普通にスーツを着ているのが僕だけという状況。そして渋谷で一斉に降りたのですが、もうホームは満杯、隅の方でゴソゴソと着替えている人とかもいて混乱状態で、改札までたどり着けない。これは、たとえ駅を出てもまともに歩けないだろうから上映開始時間には間に合いそうもない……という判断をして、僕は泣く泣く映画を諦めてそのまま帰宅したのです。そんな怨みというわけでもないですが、あのコスプレして騒ぎまくる狂態、日本はどうなってしまったのだ……という思いにとらわれます。だいたい、ハロウィンの本来の意味も関係なく、ただ騒げる機会があれば何でもいいという感じ、国民をアホな状態にして不平不満をそらすために国家権力が絵図を描いているのかとも思ってしまいます。
「美わしき歳月」(1955 小林正樹監督)は、152908_detailImage1
東京の片隅で祖母と花屋を営む桜子(久我美子)と戦死した兄の友人たちとの交流を描いた好篇です。敗戦から10年、ここにも戦争の傷を未だ引きずりながら生きる市井の人の暮らしがあります。桜子の祖母は交通事故(未遂?)に合い、その車に乗っていた老紳士が病院に連れていってくれたことがきっかけで親しくなります。祖母と老紳士を演じるのは、田村秋子さんと小沢栄太郎さんですが、この二人が茶飲み友達としていい感じ(老いらくの恋未満)で微笑ましいのです。小沢さんは桜子も気に入り自分の息子と結婚させたいと願って、デートをセッティングします。時はクリスマス、キャバレーのホールでダンスする桜子たち、周りは赤い帽子をかぶった若者たちが大騒ぎ。その光景を見ながら、田村さんが「この人たち、何が楽しいんでしょうねえ」と言うと、小沢さんが「さあ…楽しいことがないからこうしてるんでしょう」と答えます。
テレビのニュース番組で映し出されるハロウィンの狂騒にまみれた街を見て、そのシーンを思い出しました。いつの世もこういうことは繰り返されていくのでしょう。そして、僕はこの映画の田村さん、小沢さんの側になっていて、結局……僕も年老いたということですかね。   (ジャッピー!編集長)




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きたさん
1975年「空飛ぶ鯨」でデビューしたちゃんちゃこのメンバー。デビュー40周年を経て昭和の素敵な時代の歌や出来事を再発見
ジャッピー!編集長
映画雑誌「ジャッピー!」を主宰する編集長
映画や昭和歌謡に底知れぬ造詣を示す昭和博士
ハピイ氏橋
昭和のあれやこれやをイラストにして解説。
独自の目線で昭和の面白さを掘り起こすイラストレーター
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