コンサート活動をやめたビートルズがスタジオにこもり、架空のバンドのショーを模したレコードを作る。この発想がすごい「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」ですが、ジャケットも有名ですね。Bindex
時代もジャンルも超えた各界の有名人が散りばめられ(それぞれの人の関係者に許可をとるのが大変だったとか)、中央にカラフルなミリタリー・ルックを身につけたビートルズ=サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド、そしてその横には、「かつての」ビートルズ自身もいるという凝りよう。まるで、過去の自分たちを葬り全く新しいスタートなんだといわんばかりで、本当に意欲作なんだなあと思わせるものです。(ちなみにこのミリタリー・ルックがGSの衣装に影響を与えました)
このジャケットの右端に置かれているテンプルちゃん(シャーリー・テンプル)の人形にかけられたジャンパーには「WELCOME THE ROLLING STONES」と書かれていますが、このビートルズのコンセプト・アルバムにいち早く反応したのが、まさにローリング・ストーンズでした。1967年末にリリースされた「ゼア・サタニック・マジェスティーズ・リクエスト」のジャケットも、indexR
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」と同じくマイケル・クーパーさんが手がけ、さらにサイケ感が増量しています。内容もそれまでのストーンズとはガラッと変わり、サウンド・エフェクトを駆使したもので、魔王の宮殿を訪れる「魔王讃歌」を1曲目に置き、地獄めぐりのように別世界に連れていかれるような展開、、B面最後は「オン・ウィズ・ザ・ショウ」というクロージングぽい曲で締めるというところも完全に「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の影響を感じさせます。
他のアーティストにも「コンセプト・アルバム」の影響は広がりました。中には、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を聴いて衝撃を受け、製作中だった「スマイル」の完成を断念したビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンさんみたいな例もありました。ブライアンさんは「ラバー・ソウル」に触発されて名アルバム「ペット・サウンズ」
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を作り、それが「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に影響を与えるなど、ビートルズと刺激しあっていました。
さて、日本では何といってもタイガースの「ヒューマン・ルネッサンス」(1968年12月リリース)
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がGSのコンセプト・アルバムの最高峰でしょう。当ブログの2月7日「GSエキサイティング⑥」にきたかたさんも書いておられますが、アルバム・タイトル通り、平和の希求、人間性回帰といったテーマが貫かれています。「光ある世界」の軽やかながら格調ある曲が1曲目にふさわしく、「生命のカンタータ」、トッポ(加橋かつみさん)作の「730日の朝」、タロー(森本太郎さん)作の「青い鳥」と続く曲順が絶品であります!B面の「朝に別れのほほえみを」から始まり、戦場に息子を送り出した母を描いた「忘れかけた子守唄」(名曲です!)、ファズ全開の「割れた地球」、そして最後の曲「廃墟の鳩」で ♪生きることの喜びを~今こそ知る~人はみな~と、メッセージを届ける作り、何と意欲的なアルバムなんでしょうか。加橋さんがタイガースを脱退するときに「ヒューマン・ルネッサンス」だけが満足いく仕事だったと語っているほどです。「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」が日本の音楽界にもたらした最高の名盤といっていいでしょう。    (ジャッピー!編集長)
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