たしかに永六輔さん作詞の「見上げてごらん夜の星を」は名も無き人々がそれぞれの幸せを求めて懸命に生き、働き、笑ったり泣いたりしながら輝いている……という点で、「ひよっこ」のテーマといえるように思います。昨日の当ブログできたかたさんも書かれておられるように、立志伝的なストーリーが多い朝ドラで、みね子(有村架純さん)を軸にしながらも周囲の人々の生きる姿をしっかり描いた群像劇であるところが魅力です。「日本のツィッギー」コンテストで優勝した時子(佐久間由衣さん)など「乙女たち」はもちろん、戦争体験から自分の「笑って」生きることにしたしムネオ叔父さん(峯田和伸さん)、戦争で亡くなった婚約者への思いを大切にしながら省吾(佐々木蔵之介さん)との恋に踏み出す愛子さん(和久井映見さん)など、世代それぞれの背負っている思いを丁寧に描いていました。つまり「ひよっこ」とは、みね子だけではなく、それまでの自分の殻を破って前に進んでいく登場人物みんなを指しているのだと思います。そういう意味では、みんなが生きた「時代」が主役とも言えるでしょう。
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ですから「時代」を彩った歌や音楽がとても効果的でしたね。幸子(小島藤子さん)の恋人(井之脇海さん)が乙女たちの合唱を指導するのですが、この音楽家を目指す雄大くんはロシア革命に共感を寄せているという設定でした。合唱には労働歌や組合運動の流れがありますから、「見上げてごらん夜の星を」の他に「トロイカ」などコーラス定番曲も使われます。コーラスや歌声喫茶、これも戦後の民主主義の風景のひとつです。
ドラマの前半は「高校三年生」「いつでも夢を」「下町の太陽」などいわゆる「青春歌謡」が多く出てきましたが、ダウンロードkoukou
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昨日の当ブログにも書いた「ビートルズ来日」後は、タイガースの「シーサイド・バウンド」やジャガーズ「君に会いたい」
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(漫画家コンビが楽しそうに唄っていました)などGS、その流れの女性ポップス「恋のハレルヤ」「真赤な太陽」、
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荒木一郎さんの「空に星があるように」「いとしのマックス」、森山良子さんの「この広い野原いっぱい」など自作自演のフォーク(当時はまだシンガー・ソングライターという言葉はなかった)などが登場人物に歌われ、音楽の位相も変化したことがわかります。一方では「ラブユー東京」ダウンロードroshu
「赤坂の夜は更けて」のようなムード歌謡や「小指の思い出」「星のフラメンコ」

といったヒット曲も使われました。
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いい歌がいっぱいあったし、一節聴くだけで「あの時代」がよみがえってくるのですから、「歌の持つ力」をあらためて感じます。しかし、最近はどうですかね。例えば、のちになって「平成」を描いたドラマを作るとして、こんなに時代の空気を出せる曲が使えるかというと難しい気がします。単に僕が歳をとったというだけでなく、歌に「時代」と密着している感触がなくなっているのだと思います。 (ジャッピー!編集長)
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