昨日の当ブログで取り上げた「パッチギ!」(2004 井筒和幸監督)は、音楽担当をつとめたのが加藤和彦さんとあって、エンディングには「あの素晴らしい愛をもう一度」が流れます。劇中にはオダギリジョーさんが唄う「悲しくてやりきれない」も流れます。
また、映画のテーマと重なる「イムジン河」は加藤さんが朝鮮の民族楽器「パンソリ」を使って民族音楽調にアレンジしています。この「イムジン河」の旋律が流れるのは高岡蒼佑さん演じる朝鮮高校の番長の弟分・チェドキ(尾上寛之さん)の葬儀のシーンですが、このときチェドキの父親は康介(塩谷瞬さん)に「お前ら、日本人に何がわかる! 知らなければ一生知らんままだぞ!」と言って追い返します。(笹野高志さんの名演技です!) 康介は言い返せませんが、それでも「イムジン河」という歌を通して「知ろう」とします。「イムジン河」が「統一を願う歌」でありように、在日と日本人の間に横たわる河を渡ろうとします。韓国語を勉強し、「イムジン河」を韓国語で熱唱するシーンは感動的です。

実は最近、ある映画を観たときに「パッチギ!」のことをふと思い出したのです。その映画とはアカデミー賞の作品賞を獲得した「シェイプ・オブ・ウォーター」(2017 ギレルモ・デル・トロ監督)です。
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CGにはあまり頼らない見事な特撮にも感心しましたが、そこに描かれた「音楽の力」への信頼が全然違うジャンルに思える「パッチギ!」を思い起こさせたのです。サリー・ホーキンスさん演じるヒロインは声が出ない設定、彼女が清掃員として勤める研究所に捕獲されている半魚人?とは当然コミュニカ―ションはとれませんが、この二人を近づけるのがレコード・プレイヤーから流れる「音楽」です。
人種、民族や文化が違っても、言葉が通じなくても、美しい音楽は同じように感動を呼び、結びつけることができるという思いが伝わってきます。あの特異なアメリカ大統領によって「分断や差別」が渦巻く状況へのアンチテーゼといえるでしょう。「音楽」が異文化を越えて人を結び付け、世界を動かす力だって秘めているのだということが「パッチギ!」に共通しているように思えました。
あと、この「シェイプ・オブ・ウォーター」の半魚人が音楽に聴き入るというのは、「ウルトラQ」の「海底原人ラゴン」を想起させます。
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特撮オタクのデル・トロ監督のことだから、絶対に「ラゴン」を観ていると僕はにらんでいます。  (ジャッピー!編集長)
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