昨日の当ブログで取り上げられていた「ジャックス」、僕もアルバム「ジャックスの世界」を初めて聴いたときはぶっ飛びました。A面1曲目の「マリアンヌ」、ドラム・ソロが徐々に高まっていき、♪嵐の夜が好きさ~ 怒り狂う闇が俺の道案内~ という歌詞、グループサウンズとは全く異なる世界観に、何だかとんでもないものに触れているような「おののき」に近い感情にとらわれたのを覚えています。
2曲目のリリカルな「時計をとめて」をはさみ、次が「からっぽの世界」です。この曲がファースト・シングルだったわけです。歌詞に「ぼく、おしになっちゃった」というフレーズがあってCD化されなかったり、この曲だけ収録されてないことがありましたが、現在はどうなのだろう?ダウンロード (87)

僕はビートルズ好きなので、B面の「どこへ」とか、「トゥモロー・ネヴァー・ノウズ」のサウンドを連想したりしました。1966年に「リボルバー」が発表され、1968年までの間に、サイケデリック、アート・ロック、ハード・ロック、プログレと急速にロックは多様化していきます。僕は、「ジャックス」の早川義夫さんの魂を引きちぎるようなヴォ―カルに、男女の違いはあれどジャニス・ジョプリンさんを思い出しますし、内省的で文学的な歌詞には「ドアーズ」のジム・モリソンさんを連想します。
「ジャックス」は元々、早川さんが和光高校に通っていた頃、同級生と組んだバンドが母体です。男子2人女子1人というトリオ編成で「ピーター、ポール&マリー」のコピーなどやっていたといいますから、フォークが原点です。その後、女子が抜けて「ジャックス」という名前になり、新メンバーを加え4人組となってヤマハ軽音コンテストで入賞、プロ・デビューを果たします。彼らの曲の歌詞がどこか文学的な匂いがするのは、和光高校の演劇部の先生が率いていた劇団員の女性なども歌詞を手掛けていたからです。(「マリアンヌ」「どこへ」の作詞者・相沢靖子さんなど)そして、あとから加わった木田高介さんはジャズの影響を受けていたし、いろいろなジャンルが融合してフォークの枠を超えた音楽性を持つに至ったのでしょう。1968年当時、「ジャックス」の曲、演奏はまさに唯一無二のものとなりましたが、時代が追いついていないきらいはあったかもしれません。グループ・サウンズというメイン・ストリームに対し、アングラという感じがしました。
一方でタイガースやテンプターズが東宝の映画で主演映画を撮っていたとき、ジャックスはピンク映画、それも最も先鋭的な若松孝二さんの作品「腹貸し女」(1968 若松孝二監督)ダウンロード (88)
 に出て演奏していたわけですから、それぞれの立っていた位置が分かりますし、1968年という時代の音楽シーンが多様な混沌にさしかかっていて、刺激的だったのだなあとあらためて感じます。  (ジャッピー!編集長)
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