昨日の当ブログで「あしたのジョー」の力石徹の常軌を逸した減量について書きました。ウェルター級の力石徹が3階級も下のバンタム級の矢吹丈に合わせる(当時8階級。現在の17階級で考えると6階級下です!)ためだったわけですが、実は力石が初登場して、少年院で飼育するブタの群れの暴走に乗じて脱走しようとしたジョーの前に現れ、ブタを次々に殴り倒します。このシーンで力石のことをちばてつやさんがつい「大柄」の体格に書いてしまったことが始まりだったのです。このときは、先に「階級を越えて」対決するなんて考えていなかったそうですから、まさに「ケガの功名」といえるでしょう。
結果的には、力石選手はジョーをKOしながら試合後に亡くなってしまいますが、ストーリー的には大変盛り上がるものになりました。何しろ、亡くなったあと1970年3月24日には講談社において「力石徹の葬儀」が行われたぐらいです。マンガの登場人物のために葬儀が行われ、参列者が集まるなんてことはもちろん前代未聞のことでしたtumblr_inline_n4rbegqQcq1qb30ta
主催したのは寺山修司さん。ちゃんとお坊さんも呼んでお経もあげてもらい、原作者の高森朝雄さん(梶原一騎さん)、作画のちばてつやさんはもちろんのこと、一般読者の人が列をなしたといいます。ダウンロード
葬儀の最後にテンカウントがコールされ、寺山さんが弔辞を読まれました。時代相の中で「力石徹」をとらえた思い入れたっぷりの弔辞でしたが、この葬儀には、尾藤イサオさんも来場し、アニメ「あしたのジョー」の主題歌を歌っています。♪サンドバッグに~浮かんで消えぇた~憎いあんちくしょうの~顔めがぁけ~ と尾藤さんがソウルフルに歌唱するこの歌の作詞をしたのが寺山さんで、この葬儀の直後4月からアニメの放送が開始されるので、そのプロモーションだった側面はあったかと思います。
そして、7月には日活によって映画化されます。「あしたのジョー」(1970 長谷部安春監督)で矢吹丈を演じたのは石橋正次さん。
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当時、不良ぽい役で人気が出始めていた石橋さん、力石役は亀石征一郎さんでした。マンガを先に読んでいるので、どうしてもインパクトに欠けるきらいがありますが、石橋さんのジョーは悪くなかった記憶があります。
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ちなみに安岡力也さんが力石役を熱望しましたがオーディションに落ちてしまいます。しかし、長谷部監督は次作の「野良猫ロック セックスハンター」(1970 長谷部安春監督)に起用、力也さんのキャリアの中でも代表作となるのでした。(この名作については当ブログ2017年3月10日をご参照ください)    (ジャッピー!編集長)
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