昨日の当ブログで、山本薩夫監督の70年代の作品を取り上げました。どの作品も権力に斬り込んでいて見ごたえがあります。特に「不毛地帯」(1976 山本薩夫監督)は、戦闘機買い付けをめぐる商社と政界の癒着を描いた山崎豊子さんの原作の映画化ですが、撮影しているときに「ロッキード事件」が起こってまさに現実を予見したような作品になりました。山本薩夫監督はこうした権力の腐敗や不正を告発し続けた社会派監督ですが、娯楽作品としても相当な手腕があり面白く見せることにも長けております。
そういった社会性と娯楽性がうまくブレンドされた作品に「にっぽん泥棒物語」(1965 山本薩夫監督)があります。
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泥棒の中でも「蔵」を専門に狙っているので「破蔵師」と呼ばれる義助(三國連太郎さん)が主人公です。ある夜、弟子?の江原真二郎さんと「仕事」した後、線路沿いに逃げるときに数人の男たちを目撃します。刑務所に入った義助はその日に「列車転覆事件」があったのを知り、自分が目撃した男たちが犯人であると不審を抱きます。しかし、前科を隠し結婚した義助は証人になることができません。このままでは「犯人」とされて獄中にいる人が無実なのに罪をきせられてしまいます。おまけに義助をつけ狙う刑事(伊藤雄之助さん)からは、「お前の前科を女房にばらすぞ」と脅されウソの証言を強要されます……。泥棒だが「冤罪」の片棒をかつぐことに良心の呵責を感じ葛藤する義助の懊悩ぶり、その心の弱さをつく刑事の粘着質なやり口、三國さんと伊藤さんというふたりの名優の丁々発止の演技が絶品で、文句なく楽しめます。ラストは、裁判所で義助が「ありのまま」を証言し傍聴席は騒然としますが、ここで義助が発する「噓つきは泥棒の始まり」という言葉が爆笑を誘います。ダウンロード (4)
娯楽性と社会風刺が見事に融合した語り口は山本監督の真骨頂ですが、今、連日国会で取り上げられている「モリ・カケ」問題、総理夫人が名誉校長の学校に国有地(国民の財産)を8億円も値引きしたり、腹心の友の大学にえこひいきしてそこに莫大な補助金(血税)をおろすということは、国民の金をネコババしているということですよね。次から次へとウソをついて逃げ回る総理、やはり「ウソつきは泥棒の始まり」とい言葉がピッタリであります。   (ジャッピー!編集長)

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