昨日の当ブログで、きたかたさんが「パッチギ!」(2004 井筒和幸監督)のクライマックス、「イムジン河」を唄うシーンを貼り付けてくださいました。「パッチギ!」については、当ブログ3月24日「1968年の京都が舞台の『パッチギ!』」をはじめ、3月25日「『パッチギ!』と『シェイプ・オブ・ウォーター』」、4月2日「『パッチギ!』のプロデューサー、李鳳宇さん」、4月3日「必殺技パッチギの語源とは」と書いていますのでご参照ください。
「パッチギ!」は大好きな映画なので何回も鑑賞していますが、名画座で印象に残る二本立てで観たことがあります。池袋の新文芸坐で2005年7月、「モーターサイクル・ダイアリーズ」(2003 ウォルター・サレス監督)との二本立てです。
ダウンロード (99)
邦画二本立て、あるいは洋画二本立てが通常なので、こうした外国映画と日本映画の組み合わせというのは珍しく僕もちょっと違和感を感じながら観に行きました。「パッチギ!」はその時点で3回目ぐらいの鑑賞でしたがやはり感動してスクリーンを見つめ、続いて「モーターサイクル・ダイアリーズ」を観ました。これは、チェ・ゲバラが革命家になる前、ごく普通の医学生だったときに友人アルベルトと一緒に中古のオートバイで南米を旅したことに基づいた映画です。ガエル・ガルシア・ベルナルさんが若き日のエルネスト・ゲバラを演じて一躍、人気俳優となりました。学生生活の思い出にと気楽にバイク旅に出たゲバラですが、旅の途上で貧しい村や苦しい生活をしている人々に出会います。アメリカなど大国の帝国主義政策によって分断された南米の現実に初めて触れるのです。そうして「この長い旅の間に何かが変わった。人々のためにその答えを見つけたい」と思うにいたるのです。旅をしながら成長していくという「ロードムービー」の王道ともいえる作品ですが、一介の医学生が偉大な革命家になる「芽」を描いていて感動します。
そして、この旅の中でももっともポイントになるのが、「ハンセン病患者」の施設を訪れるシーンです。彼らは「伝染病」とみなされ(実際にはハンセン病はうつったりしない)、大きな川向こうの島に隔離されているのですが、ゲバラはそこを泳いで渡るのです。現地の人にも「患者に触れるときは手袋をして」などと言われるのですが、ゲバラは平気で素手で握手し、患者たちとサッカーに興じたりします。 そうです、「パッチギ!」との二本立ては「どちらも川を渡る」映画なのです! 偏見と分断を越えて真っ直ぐにぶつかっていくために「川を越える」ところが共通しているのです。
この「ハンセン病療養所」で若き医学生ゲバラが「無意味な国籍、国境で分断されているが南米大陸はひとつなんだ」というようなスピーチをするところも「パッチギ!」にこめられたメッセージに似ています。うーん、この番組を組んだ人はエライ! これこそ「名画座の二本立ての妙」ではないか!と感心しました。 

 (ジャッピー!編集長)

にほんブログ村 その他趣味ブログ 昭和レトロへ にほんブログ村
おもしろいと思ったら、クリックしてください!