生田悦子さんは、「欽ドン! 良い子悪い子普通の子」に出演することになって最初の収録のとき、うまく行かず、丸々一回分やり直したそうです。松竹で喜劇映画に出演の経験があったとはいえ、生田さんはマドンナ的な役を演じることが多く、いわゆるコメディエンヌという感じではなかったので苦労されたと思います。特に「欽ドン!」では欽ちゃんのアドリブや鋭い突っ込みも多かったでしょうから、映画の撮影とは勝手が違います。また、とても真面目な性格でらしたそうですから、コントの前も一所懸命に練習していたと聞きます。
昨日の当ブログでは「喜劇 男の子守唄」(1972 前田陽一監督)を紹介しましたが、生田さんはドリフターズの映画にも出ておられます。「いい湯だな 全員集合‼」(1969 渡辺祐介監督)です。drifters03
オープニングは5人組の銀行強盗が隣りのトルコ風呂から穴を開けて侵入するシーンです。この犯人に間違えられたドリフの5人の指名手配写真が並ぶタイトルバックが凝ってます。刑事の犬塚弘さんが冤罪と知られたくないのでわざと脱獄させ5人はシャバに出ますが、もうマトモに生きることができません。昔、世話になった三木のり平さんの元で「悪行」修業を受けたりします。三木さんが大物ぶって「戦後の3大怪事件を知ってるか、帝銀事件、松川事件、八海事件だ。ありゃあ、この俺様が……」などと言うのが笑えます。冒頭のドリフの誤認逮捕が5人の運命を狂わせた展開は、もしかすると「冤罪」に対する抗議のメッセージがこめられているのかもしれません。(脚本には森崎東さんが加わっています)
5人は殺し屋として北海道の洞爺湖温泉に派遣されます。ここでは芸者置屋の上田吉二郎さんと大旅館の木暮実千代さんが対立しており、ドリフの5人は木暮さんに雇われ上田さんを殺すはずが、木暮さんの娘(これを演じるのが生田悦子さん)に一目惚れ、木暮さんを殺して生田さんの婿になろうと企みます。電動マッサージ椅子に高電流を流して「電気椅子」にして殺そうとしますが失敗したり、ドタバタが続きます。そして何と!5人は木暮さんの生き別れた息子たちということが分かります。驚きの展開ですが、かつて木暮さんが出られた「瞼の母」(1962 加藤泰監督)を思い出してニヤリとさせられます。
生田さんは上田さんの息子と恋仲(親同士が対立しているから「ロミオとジュリエット」ですね)で、ドリフの面々は当然フラれます。生田さんの役名は「美代子」で、劇中「ミヨちゃん」の歌も流れます。ちなみに本作の次のドリフ映画は「ミヨちゃんのためなら全員集合‼」(1969 渡辺祐介監督)で、2c394f73-d8da-484e-a8f7-bfd8c720e7ca
こちらでミヨちゃんを演じたのは倍賞美津子さんでした。「喜劇 男の子守唄」で共演するお二人が「ミヨちゃん」のバトンをつないでいました。「ミヨちゃんのためなら全員集合‼」については、当ブログ2017年8月21日「ドリフの公害映画、色とりどりの煙」に書きましでご参照ください。 (ジャッピー!編集長)
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