テニス全米オープン優勝で今年の顔となった大坂なおみさんが、お父さんの母国ハイチを訪問、大歓迎を受けたというニュースを見ました。思い出したのが、優勝後に来日したときの記者会見です。記者が「あなたの日米それぞれの文化のつながりは?」みたいなことを訊いたのですが、大坂さんは「父はハイチ人です。私はニューヨークでハイチ系の家庭で育ちました。母は日本人なので日本文化とも共に育ちました。アメリカで暮らしたのでアメリカ文化も持っています」と答えました。images (8)
そもそも記者側がハナから「日本、アメリカ」しか念頭にないような訊き方をしているのが何だかな~という感じですが、きちんとまず「ハイチ」家系であることを述べて返す大坂さん、見事なリターン・ショットだと思うし、続けて「私は私としか思っていないので、アイデンティティについて深く考えたことはないわ」と言われたのが印象的でした。「流行語大賞」に「なおみ節」がノミネートされましたが、単にちょっと片言の日本語で天然なことを言うというレベルではなく、例えばこの「私は私」をノミネートしてほしかったと僕は思います。国籍や人種でなく、自分を育んだ家庭や文化を区別なく尊重して「私」になったという思いを感じます。これこそ今の時代、大事なことではないかと思うのです。
また、優勝した後のインタビューでの大坂選手の言葉に「日本人らしい謙虚さ」みたいな捉え方もされていましたが、これも違うでしょう。アメリカ人だって控えめな人や、謙虚な人はいるし、日本人でも謙虚じゃない人もいます。大坂さんの取材でよく出る松岡修造さんがいい例ですね。でも、大坂選手に「日本人らしさ」を重ねたくなる人の気持ちも分からないではありません。何しろ、ここ最近の日本がひどいですからねえ。「パワハラ」や「奈良判定」「悪質タックル」と今年のスポーツ界に続出した「いばっている」連中、「違うだろー!」と秘書をボコる議員、「文書改ざん」が起きても辞任もせず居座る大臣、そして国民を「こんな人たち」呼ばわりする首相……と、「謙虚」とは何万光年も離れた輩が多すぎます! こんな連中ばかり見せられると、大坂なおみさんの受け答えが爽やかに思えて「日本人はこうあってほしい」と思うのも当然かもしれません。
本当に、こういった(特に政治家、官僚の)劣化が、ここ数年加速度的に進行しています。僕が思うに、高倉健さんが亡くなった2014年以降、特にひどくなった気がするのです。健さんが数々の映画で演じてきた「謙虚で、曲がったことをしない、弱き者を助ける」日本人のキャラクターが遠くなってしまったのでしょうか。ああ、健さん、よみがえって、今「威張りちらしている」悪い連中を叩き斬ってください! 本日は高倉健さんの命日なので、そんな妄想を浮かべています。images (9)
(ジャッピー!編集長)
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