NHK朝ドラ「まんぷく」で今週、「たちばな塩業」の会社の人たちがダイナマイトによって魚を獲っていたことによってMPに連行されるという展開になりました。社員のご飯のおかずを調達しようと、倉庫にあったダイナマイトを軽い気持ちで使用したのを占領軍への反乱を企んでいると疑われてしまったのです。
この「ダイナマイト漁」で思い出す映画が「車夫遊侠伝 喧嘩辰」(1964 加藤泰監督)であります。a072A93
内田良平さん演じる一本気で喧嘩っぱやい辰は大阪で人力車を引いています。辰は土地の親分(曾我廼家明蝶さん)の縄張りを奪おうとする悪玉・大木実さんとの喧嘩に率先して乗り込み大怪我を負います。その全快祝いに仲間たちが「ダイナマイト漁」で魚を獲るのです。これを大木さんが警察に密告、警察が来るというシーンがありました。
車夫の辰のモットーは「俺の車にいったん乗ったら荷物だ。荷物が口きいたら川に放り込むぞ!」というもの。乗せた人を人間と思っていませんから、猛スピードで飛ばします。images
じいちゃんも父ちゃんも「かごかき」で、辰も戦争中はケガ人を担架で運んでばかり。そんな「人を運んでばかりいる」人生へのむかっ腹と言う辰。下積みながらも自分の仕事への意地と矜持があります。この作品で加藤泰監督とともに脚本を書いているのは弟子筋にあたる鈴木則文さん。のちの「トラック野郎」シリーズの男気につながるものを感じます。ちなみに則文さんの監督デビュー作は「大阪ど根性物語 どえらい奴」(1965 鈴木則文監督)で、「霊柩車」を考え出した葬儀屋の話ですから、「乗り物」に縁のある監督です。

さて、辰は自分の流儀で芸者の桜町弘子さんを川に放り込んでしまいますが、逆に桜町さんの気の強い所にひかれ「オレはこの女に惚れた!」と宣言。(この辺の真っ直ぐな所も一番星の桃次郎(菅原文太さん)に通じますね) 実は、桜町さんは辰も明蝶親分の二号さんなんですが、辰のキップの良さに惚れ込んだ明蝶親分が何と自ら仲人となって祝言をあげさせます。s072A93001a
しかし、敵対する大木実さんたちとの喧嘩が始まり、祝言そっちのけの辰に、桜町さん「私と喧嘩とどっちが大事なの!もう私からこの結婚は願い下げや!」と怒って祝言も中止です。しかし、最後の喧嘩に行く辰に「あんたが死んだら、私、生きていないから」と桜町さんが言うと、辰が「あっちで会ったら、またオレの車に乗ってくれるかい」と言うのです。お互い気が強く意地っ張りでしょっちゅう衝突する内田さんと桜町さん、心の中でいかに惚れ合っているか伝わる最高のラヴシーンじゃないですか!たまりません! この気が強いけれど可愛い女を演じた桜町弘子さん、最高だったなあ! 僕の中での「いい女」リストの上位に入っています。「まんぷく」の「ダイナマイト漁」で思い出して、また逢いたくなってしまいました。
(ジャッピー!編集長)
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