「日刊スポーツ映画大賞」で樹木希林さんが「助演女優賞」を受賞され、28日に行われた授賞式ではお孫さんのUTAさんが代わってで表彰を受けました。また、その前には「報知映画賞」でも樹木さんは「助演女優賞」を獲得、こちらの授賞式では娘の内田也哉子さんが代理で登壇されました。也哉子さんは「母だったらきっと『死人に賞をあげるなんて物好きねえ。で、賞金いくらくれるの?』と言うでしょう」と希林さんの真似を交えてスピーチをされました。顔も似ていますが、まさに希林さんの口調がそっくりでした。「万引き家族」(2018 是枝裕和監督)の他に「日日是好日」(2018 大森立爾監督)、「モリのいる場所」(2018 沖田修一監督)と大活躍でしたから、この後、発表されるいくつかの映画賞でも「助演女優賞」部門は樹木さんが独占しそうですね。
「万引き家族」(←この映画については当ブログ8月18、19日もご覧ください)で印象的だったのは、疑似家族が海水浴に行くシーンで、希林さんが浜辺で楽しむ家族たちを見ながら、何か呟くところです。口だけ動かしていて声がはっきりしていないのですが、「ありがとうございました」と言ってるようでした。劇中では希林さんの役はこの後亡くなってしまう設定なのですが、何だか現実でも全身ガンでもう長くないと悟った希林さんが観客やスタッフ、共演者に向けて呟いたように見えました。あとで是枝監督のインタビュー記事を読んでみたらこの呟きは脚本にはなく、希林さんのアドリブだったそうで、是枝監督も撮ったあとで確認して気がついたそうですから、やはり希林さん自身の感謝の気持ちがこめられていたのでしょう。
僕はこのシーンを観たときに、高倉健さんの遺作となった「あなたへ」(2012 降旗康男監督)を思い出しました。この作品の中で健さんが写真館のウィンドウにグータッチしながら「ありがとう」と呟くシーンです。既に病気にかかっておられた健さん、もしかしたら観客含め自らの映画人生で関わった人たちに感謝を伝えようとしていたのではと思ったのです。
また、10月に大杉漣さん最後の主演作「教誨師」(2018 佐向大監督)を観たのですが、この映画のラスト、車から降り真っ直ぐ正面を向く大杉さんをしばらく映し出し、そのあと「教誨師」とタイトルが出て大杉さんはゆっくり後ろを向いて立ち去っていくのです。これが何だかまるで別れを告げているように見えたのです。大杉さんは2月に急逝だったから「お別れ」の意識はもちろんなかったで、観るこちら側がそう思ってしまうだけなんですが……。しかし、その役者さんがこの世になくなっても、こうしてスクリーンに姿や声が残り、観ている私たちに何かを伝えることが出来るのだということをあらためて感じたのでした。 (ジャッピー!編集長)
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