僕は今、「ハイマート」ロスなのです。何のことか分からない方がほとんどと思いますので説明します。「ハイマート」というのは、池袋東口にあった喫茶店で、今週の15日(火)に閉店となってしまったのです。
この「ハイマート」は、東口から歩いて3分ほど、三越の裏手にあるビルの2階にある大箱の喫茶店です。今、「三越」と言いましたが、この老舗デパートも無くなり今や「ヤマダ電機」となっています。ここは今どきコーヒーが340円!というリーズナブルな値段でもあり、僕は本当によく来ておりました。僕の場合、映画の上映まで時間があるときや、観終わって映画を思い返したり余韻に浸ったり……。特に、「文芸坐」が近くにあるので、朝一番の回から観るときなどは、ここで「モーニング」を食べてから行くということもよくあったなあ。その「モーニング」、いくつか種類がありましたが、僕が食べていたAセットは、トースト、サラダ、飲み物(コーヒーOR紅茶)、オレンジジュース、ポテトチップ少々というセットで400円。これも安かった! という風に僕の中では、映画と喫茶店は完全にセットになっています。なので、数々の昭和の名画座の閉館に直面してきた僕にとっては、それらと同じような喪失感を覚えているのです。
「ハイマート」は昭和30年!に開店、内装も古びているし、昔風の長ソファ、テーブル席の椅子も古い形ですが、妙に落ち着くのです。今は、スターバックスなどの大手「カフェ」チェーンがそこら中にできており、どこに行っても同じような店舗、味、サービスとマニュアル通りになっていく様はまるでクローンが増殖するようで街を無機質でつまらなくしているように思います。ちょうど、巨大シネコンが次々にできて、街の小さな映画館や名画座が消えていった時期と重なります。そして、平成も残りわずかになったこの1月、昭和の匂いがする喫茶店が閉店……。特に、僕はひとつの店や場所に居つく性質(たち)なので、これからどうすればいいのかと途方に暮れてしまうのです。
最終日の15日、いつもテキパキと働いていたウエイトレスの方に初めて声をかけました。お客様で賑わっているのにどうして閉店してしまうのですか?と訊くと、「オーナーの方が高齢でここらで……という判断されたみたいです」とのこと。ああ、そうか、頑張ってこられたんだなあと思い、「お疲れさまでした」と言って店を出ました。
「昭和レトロ」みたいに雑誌で話題になることもない、ごく普通の喫茶店ですが、いつも(空いていれば)窓際の席に座り、そこから通りを行き交う車や、横断歩道を渡る人の流れをぼんやり見たり、新聞や本を読んだり……僕が膨大な時間を過ごした「ハイマート」の記憶と感謝の気持ちを残したく書きました。さようなら、そしてありがとう「ハイマート」。 (ジャッピー!編集長)
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