1月19日(土)20日(日)の2日間、「大学入試センター試験」が行われました。東京はよくこの時期に大雪が降る印象がありますが今年は快晴でした。地域によっては強風で電車が遅れ開始時間を遅らせたという所もあったようですが。また、新聞によると、4人の受験生が「不正行為」で失格、全科目無効となったそうです。57万人を超える志願者のうち、4人というのは少ないといっていいのか、あるいは見つからない不正者がもっといるのでしょうか……。
たまたま、最近「カンニング」を題材にした映画を観ました。タイ映画の「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」(2018 ナタウッド・プーンピリヤ監督)です。友だちに勧められて観たのですが面白かった! ヒロインの女子高生・リン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジンさん)は超優秀な生徒で「奨学生」として私立高校に編入します。そこは金持ちの子どもが通う学校で、出来の悪いドラ息子なども通っています。そんなリッチな一人、パットのカンニングを手助けし報酬をもらったことから、リンはそれを「ビジネス」のように広めます。
最初は、消しゴムに答えの番号を書いて後ろの席に送るという牧歌的なカンニングだったのが、リンがエア・ピアノで曲のフレーズを弾く指の動きを周囲が見るという一種の「サイン」を送るスタイルになります。(基本的にマークシートの4択形式なので成り立つ作戦です)教師の方も同時間に2種類のテストを用意するなど「カンニング」防止策を立てますが、さあどうする!? といったスリルもありますが、学校内のテストであるこの辺は序の口。大学入試に直結する世界規模のテストが実施される国によって「時差」が生じることに目をつけて、リンと、やはり貧しいながら「奨学生」で通っている秀才・バンクの二人がわざわざシドニーまで行って受験、その答えを本国にスマホで送信するという作戦を立てます。スマホの持ち込み禁止の厳重な会場、果たしてどうやって成功させるか、国をまたいでの「カンニング」、チームを組んでのプロジェクト、もうほとんど「オーシャンズ11」(2001 スティーブン・ソダーバグ監督)の世界です。そして、会場を出たリンが試験官に追われ、街から地下鉄へと追われる場面は本当にハラハラさせられました。
見事なエンタテインメント作品になっている一方、経済格差に基づく「教育機会の不平等」、学歴偏重などタイ社会(あるいは世界的)が抱える問題も浮かび上がってきます。劇中、リンの「仕事」が発覚し、校長が「学校は学ぶ所で、お金を稼ぐ所ではありません!」と叱責すると、リンが「学校だって同じでしょ。賄賂をもらっているじゃないの!」と言い返すのが印象的でした。教育の名の下に金儲けしている総理のお友だちなんかの顔が浮かびますね。
「カンニング」は悪いことですが、そんな社会の中で懸命に自分の頭と行動力で自立しようとするヒロイン像が魅力的で(ちょっと蒼井優さんに似ていました)青春映画の側面もあります。 2016年に公開された傑作「すれ違いのダイアリーズ」(2014 ニティワット・タラトーン監督)といい、この作品といい、今、タイ映画が本当に面白いのです。  (ジャッピー!編集長)
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