昨日、「第42回日本アカデミー賞」が発表されました。昨日は「映画サービスデイ」で料金が安い日なので、僕は映画館に行っておりテレビ中継を観ませんでした。今朝、新聞で「万引き家族」(2018 是枝裕和監督)が作品賞を受賞されたことを知りました。多くの方が予想した通りで順当な結果だと思いますが、監督賞、脚本賞、音楽賞、撮影賞、照明賞、主演女優賞、助演女優賞と合わせて8部門受賞。うーん。何だか、この「日本アカデミー賞」というのは、ひとつの作品がズラーッと独占する傾向があるなあ。「第20回」(1996年度)には「Shall we ダンス?」(1996 周防正行監督)が13部門(!)受賞したことがありました。作品賞、監督賞、脚本賞はもちろん、主演、助演男女優賞もすべて、音楽賞、撮影賞、照明賞、美術賞、録音賞、編集賞と独占したのです。「Shall we ダンス?」は良い作品だし、僕も好きですが、このときはちょっと疑問を感じたのも正直な気持ちです。ある作品が良いとなると、どの部門もそれに引きずられるといったら、穿ちすぎでしょうか。本当に「録音」「編集」や「照明」といった各パートに焦点を当てて投票しているのかなあと思ったのでした。
だいたい、「菊とギロチン」(2018 瀬々敬久監督)も「寝ても覚めても」(2018 濱口竜介監督)もノミネートされないって映画好きからしたら納得できない選出です。「日本アカデミー賞」は1977年度にスタートしましたが、大手映画会社のトップによって制定されたという出自から、どうしてもメジャー公開の作品が優遇されるわけです。過去にも「ペコロスの母に会いに行く」(2013 森崎東監督)や「恋人たち」(2015 橋口亮輔監督)といった作品がノミネートもされなかったことがあります。インディーズ系で「作品賞」をゲットしたのは「ツィゴイネルワイゼン」(1980 鈴木清順監督)ぐらいでしょうか。もっともこのときも本命の「影武者」(1980 黒澤明監督)の黒澤明監督が直前に辞退を言い出したためというのが真相らしいが。とにかくインディーズやミニシアター系は黙殺されるのが「日本アカデミー賞」ですね。
今回の作品賞にノミネートされたのは「万引き家族」の他は、「北の桜守」(2018 滝田洋二郎監督)「孤狼の血」(2018 白石和彌監督)「空飛ぶタイヤ」(2018 本木克英監督)「カメラを止めるな!」(2018 上田慎一郎監督)の5本だったのですが、カンヌ受賞の「万引き家族」、そして「カメ止め」はさすがに社会現象になるほどの大ヒットだったので黙殺できずノミネートとなったのでしょう。あとは東映の「北の桜守」、「孤狼の血」、東宝の「空飛ぶタイヤ」と大手の作品の持ち回り感が強いのは例年通りです。また、第38回(2015年度)には岡田准一さんが主演男優賞、助演男優賞をダブル受賞しましたが、これもちょっとね……ジャニーズ系が強いのも、プロダクションやテレビ局の思惑が反映されているんでしょうねえ。これでは、「日本アカデミー賞」に、一昨日の当ブログで書いたような「米国アカデミー賞」受賞式のようなスピーチは望めないのは当然のことですね。ちなみに「恋人たち」は劇中に「東京オリンピックなんてどうでもいいんだよ!」という科白があったため圧力がかったという噂もあり。
まあ、本場のアメリカの「アカデミー賞」も昔から賞を獲るために各映画会社の間ですごい暗闘があると言われていますし。今回「ボヘミアン・ラプソディ」(2018 ブライアン・シンガー監督)の監督のセクハラのニュースが流れたのもタイミング良すぎでしたし、賞をめぐるパワーゲームが過熱するのも世界中に注目されている証左ですかね。  (ジャッピー!編集長)
にほんブログ村 その他趣味ブログ 昭和レトロへ にほんブログ村
おもしろいと思ったら、クリックしてください!