昨日の当ブログで書いたように、内田裕也さんは「タイガース」に売り出しの方針をめぐり対立、渡辺プロを退社します。「内田裕也とタイガース」を考えていた裕也さんとすれば、「ファニーズ」をスカウトし手塩にかけてきたのに……という思いがあったでしょう。ともかく、「タイガース」のメンバーに見送られ、羽田からパリに向かって旅立っていきます。こうして、裕也さんと「タイガース」は別々の道を歩いていきますが、GSブームは実質2年ほどでピークを過ぎ、「タイガース」も1971年初頭に解散、スーパーグループ「PYG」を経て、沢田研二さんはソロとなります。
ソロとなった沢田研二さん主演の映画「炎の肖像」(1974 藤田敏八・加藤彰共同監督)で内田裕也さんと共演します。(この映画には樹木希林さんも出ています。詳しくは当ブログ2018年9月26日を参照)この「炎の肖像」で沢田さんが演じるのはジュリー自身を思わせるロック・シンガーで、虚実が綯い交ぜとなったような作品です。インタビューで始まり、バックステージの様子も映し出され、映画の後半は「井上堯之バンド」をバックに歌うジュリーのライヴの模様がたっぷり味わえます。そのステージに内田裕也さんも登場、さすがのパフォーマンスを見せます。「ファニーズ」の発掘以来、時を経てようやく、裕也さんがジュリーとコラボしたと思うと感慨深いです。
裕也さんとの交流が続くジュリーは、自身が作詞した曲を裕也さんに提供します。「きめてやる今夜」です。(作曲は井上大輔さん)のちにジュリーもセルフ・カヴァーしシングル盤としてリリースしていますが、その歌詞は、♪イカレたロックンロール 俺にはすべて とか、♪やばい目で見るなよ その気になるんじゃないよ など、明らかに裕也さんをイメージしていて、ジュリーの裕也さんへのリスペクトぶりが感じられます。
そんなお二人の長い音楽人生がここにきて交差したようにも思います。当ブログ2017年2月6日「ジュリー、不滅のロック魂」で書いたように、ジュリーは「アイドル時代は表現の自由がなく、ジュリーのイメージに合わないことを言うことが出来なかった。でももう60歳過ぎて、言いたいことを言わなきゃ」と語り、「我が窮状」など反戦、反核の思いをこめて歌っています。歌詞の内容からテレビには出れないですが、コンサートで歌い続けているのです。何だか、裕也さんの貫いた反体制、反権力の姿勢を受け継いでいるようです。
そして、昨年、話題になった「ドタキャン騒動」の際、裕也さんは「ファンの皆さん、応援よろしく! 沢田ガンバレ! ロックンロール!」とツイッターにあげてエールをおくったのです。裕也さんは亡くなったけれど、ロック魂は不滅です。  (ジャッピー!編集長)

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