一昨日の当ブログ「佐々木すみ江さん『おとし穴』と『ゴンドラ』」に、『ゴンドラ』(1987 伊藤智生監督)の劇中、孤独な少女と一緒にお風呂に入るシーンで佐々木すみ江さんがヌードになっていることに触れました。監督の伊藤智生さんは今村昌平さんが設立した「横浜放送映画専門学院」(=現在「日本映画大学」)の出身で、入学して最初に観せられたのが「にっぽん昆虫記」(1963 今村昌平監督)で、出演されていた佐々木すみ江さんの演技が印象に残り、そのときから「僕が監督をやるようになったあかつきには、どうしても一緒に仕事がしたい」と熱望していたそうです。そんな監督の熱意もあって、佐々木すみ江さん59歳のヌードだったのかもしれません。
そんなベテラン女優さんの意外なヌードというと、まず「浪花千栄子」さん。大阪南河内出身で元々は松竹家庭劇で舞台を踏んでいましたが、映画に移り溝口健二さん、小津安二郎さんなど数々の名監督の作品に出演された名傍役です。その浪花さんが「裸体」(1962 成沢昌茂監督)でポロッと見せてます。主演の瑳峨三智子さん(実母の山田五十鈴さんも出演されています)が奔放な女性を演じた作品で、瑳峨さんが銭湯に入る場面があります。そこで、後方にいる浪花さんの乳首が映ります。ただ、これは「狙った」というのではなく、つい映っちゃったという感じです。このとき、浪花さんは55歳。当時だともう「おばあちゃん」の年代で、「まあ、ええわ」と言って(←想像です)撮り直ししなかったのでしょう。
もう一人あげると、何と「東山千栄子」さん。日本映画史上の名作「東京物語」(1953 小津安二郎監督)で笠智衆さんの妻を演じた大女優です。その東山さんが「東京物語」の2年後、「沙羅の花の峠」(1955 山村聰監督)という映画で両乳房を丸出しにしています! 俳優の山村聰さんが監督した無医村をモチーフにした社会派映画で、ハイキングにやってきた学生グループ(メンバーは宍戸錠さん、南田洋子さん、そして超絶に可愛い芦川いづみさんなど)が、地元の子どもが激しい腹痛を起こしたのを見て、医者に連れていこうとします。しかし、この村は医者がおらず、今までも病人が出ると薬草をとったり、祈祷師にお祓いしてもらうという前近代的なことをしていたので、学生グループは村人たちを何とか説得する……というものです。東山さんは女祈祷師の役で、苦しみ横たわる少年の前で上半身脱いで祈祷をします。ポロリした浪花さんと違って、こちらは確信犯です。このとき東山さん65歳。おそらく、この頃はまだ、乳房を赤ちゃんにお乳をあげるときなど、人前でも乳房を出すことはそんなに珍しくなかったように思います。「ストリップ」とかはあった一方、特に(この映画のような田舎では)乳房を出すことにそれほどセクシャルな意味はないことは多かったのでしょう。この東山さんもお色気シーンではなく、牧歌的な因習を表すためのヌードだったのだと思います。でも、初めてこの映画を観たときはちょっと驚きました。 (ジャッピー!編集長)
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