昨日の当ブログで書いたように、石橋雅史さんの東映空手映画への登場は、「ボディガード牙 必殺三角飛び」(1973 鷹森立一監督)の撮影で、既に別の人が出ていた格闘シーンが迫力がないと思った殺陣師の日尾孝司さんが旧知の石橋さんを推薦したことが切っ掛けになりました。日尾さんと石橋さんはその4年前にテレビの「特別機動捜査隊」で対決シーンがあったそうで、それを日尾さんが覚えていたわけですから、よっぽど石橋さんのアクションが本物だ!と強く記憶に刻まれていたのでしょう。ともかく、これで「ボディガード牙 必殺三角飛び」に出演、既に配役されていた人の代わりに急遽決まったのでギャラはわずか。それでも、石橋さんは「名刺代わり」だと思い、「僕を見て『こいつは使える』と思ってもらえたら」と考えたそうです。そして、その決闘シーンが素晴らしい出来で評判になり、続いて千葉真一さんが主演した「激突!殺人拳」(1974 小沢茂弘監督)では、千葉さんが直接石橋さんに電話をかけてきて出演を依頼したそうです。急いで東映京都に行くと、プロデューサーが「石橋さん、どの役がやりたいですか?」と訊いたので、準主役の役を希望し、すんなり通ります。主役の千葉さんに弟を殺され復讐に燃える役で大変目立つ役で、迫力がありました。この役が受け、映画もシリーズ化されます。こうして、ほぼ無名だった石橋雅史さんは一躍、空手映画に欠かせない俳優になったのです。この路線が当たったのは、主役の魅力と同時に、それを引き立てる敵役がしっかりしているからなのです。石橋さんの貢献度ははかり知れません。
僕も「新宿昭和館」で何本観たことか。本物の武道家が発する「気」というか、とにかく、画面に出てくるとオーラがすごいのです。この時期の空手アクションにはほとんど出ていた石橋さん、共演がいちばん多い千葉真一さんについては、同じ極真会系で稽古しているので空手は素人じゃないと評価しながらも「彼は日体大出身だから、器械体操のアクロバティックな動きを取り入れている」と指摘しています。主役なので「魅せるアクション」を考えていたのでしょう。それだけ自分の映画に対する思いも熱いものがあるのでしょうが、自分を通すあまりスタッフとうまくいかなかったことも多かったといいます。そんなときは石橋さんが「皆で作っているのだから」と千葉さんを諫めたそうです。
一方、「女必殺拳」シリーズなどで共演した志穂美悦子さんについては、「教えても飲み込みが早いし、後にも先にも彼女みたいに動ける子はいないですね。切れ味がいい」と絶賛しています。志穂美さんとの立ち回りも大変やりやすかったそうで、満足の行くシーンが撮れたといいます。ああ、悦ちゃんの映画がまた観たくなったなあ! 「華麗なる追跡」(1975 鈴木則文監督)とか。(←この映画の石橋さんもすごかった!) (ジャッピー!編集長)
にほんブログ村 その他趣味ブログ 昭和レトロへ にほんブログ村
おもしろいと思ったら、クリックしてください!