4月8日に漫談家のケーシー高峰さんが亡くなりました。85歳ですが、割と最近(といっても何年か経ってるかな)テレビの演芸番組で観た記憶も新しいので残念です。たしか、ビートたけしさんが司会の若手、中堅の芸人がネタを披露する番組で、ケーシーさんはトリで登場、お得意のエロネタもギリギリでたけしさんも「しょーがねえなあ」と笑っていたのを覚えています。
4月16日の当ブログ「追悼・石橋雅史さん」で書いたように、石橋雅史さんとケーシー高峰さんは
日大芸術学部の同期です。といっても、ケーシーさんは最初は医学部に入って、芸術学部に転部したのです。江戸時代から続く医者の家系で、お母さんは無医村で貧しい人々にも献身的に治療をしたという方です。その後を継ぐつもりで医学部に入ったのに、芸能に夢中になって転部したのですが、せめてもと「医事」を扱った漫談で人気者になります。芸名の「ケーシー」は「ベン・ケーシー」から取り、大ファンだったという高峰秀子さんからとった「高峰」とくっつけたのでした。
当時、ステージに黒板を出して講義調でやるケーシーさんの漫談は新しいスタイルでした。とにかく面白くて笑ったなあ! スベったことってないんじゃないかと思います。多くがダジャレ的なネタですが、真面目な口調で言って落としたり、時に観客にふったり、まさに絶品の話芸でした。よく覚えているのが、「人は太ると外に出るのも億劫になる。これをデブ症という」というネタで、僕は子どもの頃「出不精」という言葉を知らず、まさに「デブ症」と思っていたのです。下ネタもカラッとしていて大笑いしたものです。
映画では「喜劇・冠婚葬祭入門」(1970 前田陽一監督)を覚えています。主人公の三木のり平さんの娘(倍賞美津子さん)に一方的に惚れ込み、付きまといます。たしか霊柩車でドライブに誘ったりするシーンがありました。呆れた倍賞さんがケーシーさんに「あんたみたいなクレーターだらけの人はキライよ!」と言うのです。そう、あの頃「アポロ」計画で「月面」が話題になっていたのです。当時の「少年サンデー」とかに月面の図が載ったり、「地球儀」ならぬ「月球儀」なんてものも発売された頃でした。顔にニキビ跡がブツブツ残っていたケーシーさん、最初の頃はよく「夏ミカン」みたいと言われたいましたが、この「月」ブームで、ケーシーさんも「クレーター」とか「月面顔」と呼ばれるようになったんですね。映画というものはその時代をよく映し出していることが、台詞ひとつからも分かりますね。
オリジナル・スタイルの漫談で楽しませてくれたケーシー高峰さんのご冥福を心よりお祈りいたします。 (ジャッピー!編集長)

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