昨日の当ブログで、星由里子さんの遺作となった『初恋 お父さん、チビがいなくなりました』(2019 小林聖太郎監督)を取り上げました。劇中、藤竜也さんと倍賞千恵子さんが「結婚50年」の夫婦を演じますが、藤竜也さんは奥様の芦川いづみさんと1968年後結婚ですから、この映画を撮影されていた昨年2018年は実生活でも「結婚50年」を迎えられていたのです。
結婚当時、藤竜也さんは若手俳優として頭角をあらわした頃で、主役スターではありませんでした。ですから、日活を支えてきたスター女優の芦川いづみさんと結婚することに、会社や周囲の人に猛反対されました。しかし、藤さんは敬愛する石原裕次郎さんに相談に行き、裕次郎さんに背中を押されて結婚します。藤さんは『初恋 お父さん、チビがいなくなりました』で演じた夫ほどではないですが、「昭和」の男ですから、結婚後もひとりでブラッと旅に出たり、「道楽亭主」と自称されていましたが、4年前に出された著書「現在進行形の男」(宝島社)を読むと、本当に芦川さんを愛しているのだなあと分かります。「今も家内に片思い中」とか、なかなか書けないですよ。
一昨日、5月19日夜、TBSラジオ「こんばんは吉永小百合です」を聴いていたら、「私のストレス解消法」というお題に「映画館に行くことです。今、芦川いづみさん特集に通っています」というリスナーからの手紙が読まれました。吉永さん、これを読んだあと「神保町でやっていたんですよね。私もできることなら行きたかったです。芦川さんは本当に優しい先輩で、私が日活に入って何とかやっていけたのは芦川さんのおかげ」と感謝を述べ、上映作品については「特に『硝子のジョニー 野獣のように見えて』(1962 蔵原惟繕監督)では、いつも可憐ないづみちゃんがジュリエッタ・マシーナみたいで素晴らしい作品ですから、またどこかで上映されたら観てくださいね」と話しました。
ここで話題になった「神保町シアター」で3月下旬から4月にかけて開催された「芦川いづみ デビュー65周年記念スペシャル」には、僕も行きました。実は、この映画館で芦川さんの特集をやるのはこの3年半で4回目だし、観たことある作品ばかりだったのですが、今回上映前に、芦川さんの肉声メッセージが流れるというので行ったのです。「神保町シアターにお越しの皆さん……」と呼びかけるお声は少々か細くはなっていたものの、まぎれもない芦川さんの優しいお声で、僕はいい年して感激してしまいました。
芦川さんは結婚を機に、すっぱり女優を引退、以後はまったく表舞台に出てきませんから、最後の出演作『孤島の太陽』(1968 吉田憲二監督)以来、50年ぶりに耳にした貴重なお声でした。最近、芦川さんのDVDが次々にリリースされるとのことで、週刊誌などでも特集が組まれていますね。
(ジャッピー!編集長)
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