朝ドラ「なつぞら」は、先週あたりから、ヒロインのなつ(広瀬すずさん)が「東洋動画」に勤め始め、本格的にアニメーター目指して頑張る展開になっています。とはいえ、作画の試験には落ちてしまい、まだ「仕上げ」担当ですが……。帰宅(山口智子さんのお店の部屋)してからも、寝る間を惜しんで原画を描く練習をしていて応援したくなります。
最初にアニメーター入社試験に落ちてしまったのは、兄の咲太郎(岡田将生さん)が試験前に社長(角野卓造さん)に直に挨拶したのが裏目に出てしまったからでした。妹のためを思うあまり、勇み足をしてしまったわけですが、思えば、なつがこの「東洋動画」に入ろうと思った切っ掛けも(間接的ながら)咲太郎にありました。行方の分からない兄を探しに、まだ高校生だったなつは夏休みを利用して、松嶋奈々子さんと東京にやって来ます。そこで天陽くん(吉沢亮さん)の兄・陽平さんに会います。天陽くん同様に絵の得意な陽平さんは東京の美大に通っていて、マンガ映画を作る会社で働いていると言って、なつを連れていってくれます。そこが「東洋動画」で、アニメ制作の現場をじかに見て、ここで働きたい!と思ったのです。なつの気持ちを大きく動かしたのですから、このときの兄を探すための上京は意味があったのですね。
この場面で、僕も(アニメ制作デビュー作はないですが)マンガ家のプロダクションを訪問したことを思い出しました。永井豪さんの「ダイナミック・プロ」です。今は個人情報とかの問題があって載ってないと思いますが、当時、雑誌にマンガ家さんの住所などが普通に出ていたと思います。アシスタント募集とか、励ましのお便りはこちらみたいな感じで。たしか、だいなみ永井豪先生の住所が雑司ヶ谷とかその辺で、池袋に住んでいた僕からしたら歩いていける距離でいた。それで、友だち2人と遊んでいて、急に「永井豪の所、行ってみようか」と思い立ち、番地を頼りに出掛けたのです。失礼なことにアポもとらず出掛けるところが、子どもそのものですが、辿り着いた僕たち3人をプロダクションの人たちはあたたかく迎えてくれました。残念ながら、永井先生はその部屋とはまた別の所に仕事場があり、そちらで寝ていて夜に描くのだそうでいらっしゃいませんでしたが、アシスタントの人たちは皆、一所懸命に仕事をしていました。『ハレンチ学園』で大ブレイクして大忙しだったと思いますが、突然来訪たガキんちょ3人に対して、迷惑そうな顔ひとつせず、流れ作業のような行程を見せてくれたのです。その雰囲気がとてもアットホームで、「なつぞら」で広瀬すずさんが初めて「東洋動画」を訪れたときの雰囲気と重なるものがありました。まあ、僕には絵の才能はないので、マンガ家になろうという気持ちは早い段階で失くしていましたが……。
そのように良くしてもらった記憶があるので、永井豪先生と「ダイナミック・プロ」には、勝手に親しみを覚えています。永井先生は今も現役でご活躍中ですからスゴイ!の一言です。そして、あの日、僕が「ダイナミック・プロ」で会った若いアシスタントさんたちの中には、のちに漫画家となって活躍された方もいるかもしれないなあと夢想しています。  (ジャッピー!編集長)
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