牧野周一イラスト
 昔、昭和時代に牧野周一さんという漫談の大師匠がいました。
昭和50年ごろまで健在でした。勲章ももらっています。
 牧伸二さんやポール牧さんの師匠といえばわかりやすいかもしれません。
わたくしも小学生のころに、たまにテレビでちらり拝見しましたが、子供ながらにその話っぷりに聞きほれました。
 なんの変哲もないドブネズミ色の背広をめしたおじさんが、マイクに向かってお話になるだけです。
 派手なパフォ―マンスなぞ一切ありません。でも引き込まれました。その洒脱軽妙な東京弁に。
 ある時、少年Aの指導員にして、児童系文学賞を総なめににしているところの森忠明先生がかの大師匠の晩年に親交がありしの話を聞きしは、そのうえ御生前テープを拝領しました。
 あらためて我が小学生の時の感銘再びでした。
 牧野周一師匠はもともとは映画の活弁士でした。サイレント映画時代の花形職業です。映画の生演出家です。
それによって映画の良し悪しが決まった時代です。
 ここに、昭和6年の活弁士番付表があります。
活弁士番付表1
右上、統師 徳川夢声さんはいわずもがな、トークの神様です。
牧野師匠も中堅にのっています。
活弁士番付表2
右下の「山口登」は山口組二代目です。山口組は港湾荷役の沖中氏の人足稼業と同時に浪曲など話芸系の
仕切りも生業としていました。吉本と一心同体だったようです。
活弁士番付3
 右真ん中あたりの大蔵貢興業とは後の新東宝社長の大蔵さんちです。
大蔵さんも活弁士あがりです。
 ちょっと、マニアックな感じになりましたが、話芸はメディアの変革があってもアナログパワーでしぶとく
芸事の根底をなします。

*映画説明者一覧表は「映画黄金期 小屋と名作の風景」(国書刊行会)より

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