昨日の当ブログで先月亡くなったピーター・フォンダさんのことを書きました。ピーターさんを一躍有名にしたのはもちろん『イージー・ライダー』(1969 デニス・ホッパー監督)ですが、その『イージー・ライダー』を封切公開、18万人!もの観客を動員したのが有楽町のスバル座です。当ブログ8月15日の当ブログ「スバル座の閉館が残念でなりません」で書いたように、その「スバル座」も来たる10月で閉館。ピーター・フォンダさんが亡くなった同じ年に閉館というのは何か因縁を感じてしまいます。

「有楽町スバル座」の歴代最多動員記録となっている『イージー・ライダー』は1970年1月公開、何と7月までのロングラン。今でこそ、地方発の小品映画の公開が多く、ちょっとレトロな館内の佇まいと相まって、地味なイメージですが、かつてはニューシネマで観客を集めた先端の劇場だったのです。たしか『バニシング・ポイント』(1971 リチャード・C・サラフィアン監督)も「スバル座」で公開したと思いますし、僕はここで『アメリカン・グラフィティ』(1973 ジョージ・ルーカス監督)を観ました。

『イージー・ライダー』は1995年に「スバル座」でリバイバル上映され、僕も観に来ました。そのとき、1970年公開時のパンフレットの復刻版というのが発売されていて、購入しました。今の立派なパンフレットに比べると薄っぺらい作りですが、それはそれで時代感があります。中を見ると、出演者はピーター・フォンダさん、デニス・ホッパーさん、ジャック・ニコルソンさんの3人の記載があるだけ。カレン・ブラックさん、トニ・バジルさんは名前も出てません。ジャックさんの説明には「本作には俳優として登場するが、どちらかといえば脚本家としてのニコルソンのほうがよく知られている。ニコルソンの名を高めたのは『白昼の幻想』(1967 ロジャー・コーマン監督)を脚色して成功をおさめたことである」とあるのが面白いです。まさか、このとき、ジャックさんがアカデミー賞で主演男優賞2回、助演男優賞1回を獲得する名優になるとは思ってもいなかったでしょう。

このパンフの説明では、続けて「……かねてからニコルソンの演技力を買っていたフォンダとは『白昼の幻想』で知り合い、『イージー・ライダー』で初めて共演することとなった」と書いてあります。なるほど、ピーターさんはジ演技者としてのジャックさんをすでに見抜いていたのですね。ジャックさんが『恋愛小説家』(1997 ジェームス・L・ブルックス監督)で2度目のオスカーを獲ったとき、ピーター・フォンダさんも「主演男優賞」にノミネートされていたのです。ハリウッドに背を向けたニューシネマで共演した二人が時を経てアカデミー賞授賞式の舞台に揃ったのです。そして、かつてその演技を評価したジャック・ニコルソンさんにピーターさんは敗れ、オスカーを手にすることはなかったのでした。

「有楽町スバル座」では「スバル座の輝き~メモリアル上映~」という特別上映が10月5日(土)から20日(日)まで行われますが、そのトップを飾るのはもちろん『イージー・ライダー』です!(10月5日11時より上映)  (ジャッピー!編集長)


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