先月、『アルキメデスの大戦』(2019 山崎貴監督)を観ました。1933年(昭和8年)、戦争に向かう情勢になってきた、欧米に対抗するにはと海軍内部で意見が対立します。舘ひろしさん演じる山本五十六は「これからは航空機で空からの攻撃が主力になる」と、「空母」の建造を主張しますが、島田(橋爪功さん)は超大型の戦艦を作るべきと言い張ります。山本派には國村隼さん、山崎一さん、島田派には造船技術者の平山(田中泯さん)がついています。真っ二つに割れた意見は後日、会議で決定されることになりますが、大戦艦の建造費の見積もりの方がありえないほど安く、このままでは「戦艦」案が通ってしまいます。見積もりに不正があるかと睨んだ山本は、その証明をするために帝大きっての数学の天才という櫂(菅田将暉さん)をスカウトします。

櫂は「美しいものを見ると計らずにはいられない」という奇癖の持ち主ですが、何しろ天才ですから、あっという間に造船やそれにかかる材料の量、金額を割り出して、不正を見破っていきます。会議は2週間後というタイムリミットがある中、戦艦の設計図は機密事項なので手に入らず、おまけに島田派の妨害などがあって、けっこうハラハラさせられます。

アメリカに留学しようとしていた櫂はそもそも軍人嫌いなのですが、思い留まって山本五十六の依頼を受けるのは、「巨大な戦艦を作ってしまうと、国力を誇大に勘違いし戦争に向かわせてしまう」危機感と、「数字は嘘をつかない」という信条からです。客観的な視点、きちんとしたデータに基づいていかないと、どんどん違う方向に行ってしまうのです。劇中、櫂が設計図のわずかな誤りを指摘すると、島田側が「そんな些細な確率で……」といちゃもんをつけるシーンがあります。しかし、どんな小さなことでも想定を怠ることの怖さは、「原発事故」で体験しましたね。そう、国の中枢にいる者が見栄とか感情とか、私的な都合で物事を決められてはたまりませんね。そういうことを起こさないためにも、記録や文書といったものが大事なわけです。そんなことは、学級会でも議事録をつける小学生だって分かることです。

それなのに、国にとって大事な公文書を改ざんした財務省のトップが辞任するどころか、堂々と大臣に留任する今回の「内閣改造」。この大臣はセクハラに対しても「セクハラ罪というのはないんだ」とドヤ顔で言っていたし、普通だったら何回か辞任していておかしくない奴です。他にも、「総理のご意向」と言ったカケ問題の実行者を文部大臣にしたり、この腐れようは何なんでしょう。ああ「腰巾着内閣」、腐臭がプンプン臭ってきます。小泉進次郎ひとり入れたぐらいでは、この腐臭はぬぐえません。(小泉次男も毒まんじゅう食らいましたから、すぐに同じ腐臭を放つでしょう)もちろん、すべての任命責任は首相にあるわけです。

だいたい、台風15号で停電、断水など命に関わる事態になっているのに、「内閣改造」で礼服着て写真撮ってる場合かよ。そういや、昨年の夏も11万人も避難者が出た大災害のときに飲み会やっていたっけ。(当ブログ2018年9月4日「深川安楽亭と赤坂自民亭」参照)その写真を撮った奴も今回、大臣に入っていたな。どこまでお友だちで固めるんだ、アベ晋ゾー。やっぱり、この内閣は国民の命なんて何とも思っていないんですね。

(ジャッピー!編集長)

 

 

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