101作目の朝ドラ『スカーレット』が始まって、第2週だった今週後半から戸田恵梨香さんが登場しました。ヒロイン・川原貴美子の小学校時代を子役が演じていましたが、時が流れ……といっても中学生です。15歳の貴美子を30歳(収録時)の戸田さんが演じるというので、放送前、戸田さんご本人もちょっと心配されていたようですが、セーラー服を着て溌溂と自転車に乗って登場して、まあメチャクチャ違和感があったというほどではありませんでした。街中で近くで見たら、おやっ?と思わず振り返るかもしれませんが……。

もっと強烈なセーラー服姿を見たことがあります。かつて、『この子の七つのお祝いに』(1982 増村保造監督)という映画を観たら、岩下志麻さんのセーラー服姿が登場しました。この映画は斎藤澪さんの「第一回横溝正史賞」受賞作の映画化で、いわゆる因縁と怨念が起す殺人ミステリーです。『犬神家の一族』(1976 市川崑監督)のヒット以来、1970年代後半の「横溝正史」ブームの余熱がまだ残っていたのでしょう。ストーリーはほとんど忘れてしまいましたが、岩下さん演じるバーのママがかつて自分と母親を捨てた父親への復讐をはたそうとするような感じの話だったと思います。けっこう複雑で一度観ただけではよく分かりませんでした。(だいたい、僕はこの手のが苦手で石坂浩二さん演じる金田一耕助の映画も一回観ただけでは理解できませんでした) その真実が明かされる回想シーンで、岩下志麻さんがセーラー服を着ていたのです! このときはさすがに違和感がたっぷりでした。当時、岩下さんは41歳。ただでさえ色気たっぷりの大人の女優である岩下さんが中学生だか高校生を演じるというのは無理がありました。もう、その違和感の方に頭がいっぱいで、そのせいもあってストーリーを忘れてしまったのかもしれません。それぐらい強烈なインパクトがありました。おまけに、このシーンでは母親が娘・岩下志麻さんに夫(岩下さんからは父親)への怨念を植え付けるのですが、この母親に扮するのが岸田今日子さんで、あの独特のお声で夫の悪行をずらずら娘に吹き込みながら、夫の写真に針をブスブスと刺すのです。サイコな母親に洗脳された岩下さん、大人になって殺人を犯すようになってしまうのです。

というわけで、あまりのインパクトで物語も吹っ飛んでしまいましたが、この作品、巨匠・増村保造監督の遺作であります。うーん、どうしてこの回想シーンに子役というか年相応の女優さんを使わなかったのか……岩下さんに似た顔立ちの子役が見つからなかったのか、それとも何か意図があったのか、最後の作品で大きな謎を残して1986年に62歳で亡くなるのでした。 (ジャッピー!編集長)

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