ひとつ前の当ブログで、朝ドラ『スカーレット』で、主演の戸田恵梨香さんが30歳(収録時。現在は31歳)でセーラー服着た15歳の中学生に扮したことに触れました。これが舞台だったら、よくある事ですね。森光子さんが90歳ちかくまで『放浪記』の林芙美子さんを演じたり、年齢は関係なく、かえって一つの役を演じ続けることで円熟味が増したりもします。杉村春子さんや山田五十鈴さんなんかも、晩年まで舞台では「娘」役もやっていました。しかし、「舞台」と違って「映画」の方が厳しいものがあります。アップもありますし、大きなスクリーンに容赦なく、容貌が隅々まで映し出されます。だから、昔の映画スター、特に女優さんはある年齢になると「舞台」に活躍の場を移す人が多かったわけです。脇にまわるのでなければ、「舞台」の方で主演をつとめたり、あるいはテレビドラマを中心に活躍するのでした。昭和時代は、映画女優という花の命は短かったのです。そして、今やテレビも昭和時代と違って、画面もデカくなったし、4Kとかで鮮明になり肌もくっきり映ってしまいます。もちろん、昔より「メイク」などの技術?は進んでいるわけですが、女優も楽ではありません。

あと最近思うのは、今回の戸田さんと逆に、女優さんが「老け」を演じるときに「若すぎ」ないかということです。朝ドラだと一代記みたいなのが多いので登場人物は加齢していくわけですが、あまりそれが目立たないのです。例えば、前の朝ドラ『なつぞら』の松嶋奈々子さんなんか、最後の方は孫までいるおばあちゃんなわけですが、多少髪に白いものを入れていましたが、ドラマの最初の方とあまり変わらないなあと。それなりの歳の役なんだからシワなんかをもっと入れてもいいんじゃないかと感じました。ドラマは1970年代ぐらいまで描いていましたが、あの頃のおばあちゃんって、もっと年とって見えていたと思います。本当に「おばあちゃん」という感じで。だけど、松嶋さんは若々しくて、とても「おばあちゃん」に見えないので、1~2か月見逃して久々に観たら、今、劇中がどの時代か分からなくなるのでは? 
「おじいちゃん」に見えない藤木直人さんにもそれは言えますが、特に今の女優さんはとにかく「老け」を見せたがらないように思います。とにかく「若く見える」ことが良いんだ、「アンチ・エイジング」が絶対的な善であるような世の風潮もありますね。

そんな風潮もあるのか、今、「昭和」の時代を描くドラマは難しいように思います。明らかに「役」と「演じる人」にギャップが出てしまうというかね。例えば、今の60歳ぐらいの役者だったら昭和の40歳ぐらいの役がちょうど良かったりして。当ブログ10月4日に書いたように、井上陽水さんの「人生が二度あれば」で唄われた ♪父は今年二月で六十五~ というのは実情に合わないわけです。今の65歳ぐらいの俳優では、「老人」の役の実感はつかめないかもしれません。もう、昭和を描くホームドラマは「時代劇」みたいなものと思った方がいいかもしれません。  (ジャッピー!編集長)

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