今年の10月は台風も連続したし、雨ばかりでした。11月に入ってようやくこのところ、秋めいてきました。今日なんか、真っ青な空で、空気は少し冷んやりしていて、まさに秋晴れという感じで気持ちがいいですね。

こういう季節に聴きたい曲が、沢田研二さんが歌う「コバルトの季節の中で」です……という話を昨年の秋にも当ブログに書きました。(当ブログ20181031日「秋の名曲、ジュリー作曲の『コバルトの季節の中で』」をお読みください) そのときも書いたように、作詞の小谷夏さんとは、大のジュリー・ファンで知られるTVディレクターの久世光彦さんのペンネーム。そして、作曲は沢田研二さんご自身で、本当に秋の澄んだ空にピッタリのメロディーです。ソロになってジュリー作曲のシングル曲は初めてのものでした。「コバルトの季節の中で」は1976年9月10日リリースですが、この時期はジュリーのシングル盤は、「コバルトの季節の中で」の前作の「ウインクでさよなら」が作詞・荒井由実さん、作曲・加瀬邦彦さんであることを除くと、だいたい大野克夫さんが一手に引き受けていました。特に、「勝手にしやがれ」や「サムライ」「カサブランカ・ダンディ」など、ジュリーのコスチュームや派手なパフォーマンスで話題になりヒットしました。そういう中で、穏やかで美しい「コバルトの季節の中で」のような曲がまた際立つのです。

そして、80年代に入ると、ジュリーが作曲した曲がシングル盤として連続してリリースされます。1981年リリースの「渚のラブレター」から「ス・ト・リ・ッ・パー」、「麗人」の3作です。これがまた、それぞれ良い曲でした。特に僕が好きだったのが、ちょっとオールディーズ風なロッカ・バラードの「渚のラブレター」です。その前のシングル「おまえがパラダイス」(作曲・加瀬邦彦さん)が『G.S.アイ・ラヴ・ユー』というGSサウンドをコンセプトにしたアルバムに入っていた曲で、GS風のテイストを持っています。「渚のラブレター」は、その流れにちょっとつながるように作られたように思います。作詞は共に三浦徳子さんで、そういう点でも連続性が感じられます。「渚のラブレター」の次の「ス・ト・リ・ッ・パー」は、GSのさらに原点ともいえるロカビリー・タッチだし、「麗人」もその路線ですが、♪恋は元々そういうもの~ あれもタブー~ これもタブー~ というサビなど歌い手として「ヒット」の骨法を知り尽くしているようなキャッチ―さがあります。作曲家としてそうとうなものだと思います。

この3部作?の後、またシングル曲は他の人が手掛けますが、タイガース再結成で出した「十年ロマンス」も沢田研二さんが作曲。レコード会社を移籍した1985年には「灰とダイヤモンド」で自身の作曲でシングル盤をリリースします。しかも作詞も手掛け、これがまたいいんですよね。この曲で使ったペンネームが「李花幻」で、「いいかげん」のをもじったものらしく、ジュリーのユーモアセンスが楽しいです。

ジュリーは他の人に作曲した曲を提供しています。いちばん有名なのはアン・ルイスさんが歌った「ラ・セゾン」(作詞は三浦百恵さん!)でしょうが、実はタイガース時代にもザ・ピーナッツに何曲か提供しています。「東京の女」なんて、本当に掛け値なしの名曲です。そういえば、たしか田中裕子さんのアルバムにも曲を提供したことがあるそうです(残念ながら僕は未聴)から、伊藤エミさん、田中裕子さんと奥さんになった人に歌を贈っていたわけです。

また、リタ・クーリッジさんが歌った「美しき女」という曲もありました。他にも藤圭子さんに提供した曲などもあるし、ジュリーの作曲家としての引き出しの多さを感じさせますね。レコード会社のどなたか、「沢田研二作曲作品集」をCDとして出してもらえないでしょうか。レコード会社の枠を超えて、ジュリーのコンポーザーとしての才能をまとめて聴きたいのです。もちろん1曲目はタイガース時代の沢田研二さん作曲の唯一のシングル「素晴らしい旅行」で、お願いします! (ジャッピー!編集長)

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