朝ドラ『スカーレット』は、先週、ヒロインの貴美子(戸田恵梨香さん)が絵付けの深野心仙(イッセー尾形さん)に弟子入りし、「陶芸」の道の第一歩を踏み出すところまで来ました。同級生だった大島優子さんや林遣都さんは高校卒業となったので、18歳まできたわけです。撮影時30歳の戸田恵梨香さんがセーラー服の中学生から演じる

ことにからんで、当ブログでも、41歳の岩下志麻さんがセーラー服姿を見せる『この子の七つのお祝いに』(1982 増村保造監督)や高橋英樹さんが22歳にして中学生を演じた『けんかえれじい』(1966 鈴木清順監督)などを観ました。(当ブログ1012日、1015日参照) 戸田恵梨香さんは、この中学生から10代の時期をけっこう長く演じるので、撮影に入る前に5キロ体重を増やしたそうです。女優さんで「太る」のはなかなか勇気がいりますね。観ていて、それほど変わっていないように見えたのですが、今月初め、『最初の晩餐』(2019 常盤司郎監督)という映画を観に行ったら、戸田さんが出ていて、主人公(染谷将太さん)の姉役で子どものいる奥さんを演じました。年令相応の役で、ちょっと生活に倦んでいるような設定でもあり、その面差しは痩せていて、この映画と比べると、やはり『スカーレット』の戸田さんは頬がふっくらしていて、5キロ増量したのが実感?できます。

この映画は、父(永瀬正敏さん)が亡くなり、その葬儀に子どもの戸田さん、染谷さん、もう一人窪塚洋介さんも来ます。母親(斉藤由貴さん)は葬儀の客に出す「仕出し」の料理を断って、自分で作ると言い出し、まず出すのが「チ―ズをしいた目玉焼き」です。という風に始まり、数々の食事の記憶とともに「家族史」が語られていくというものです。「食」で家族の記憶を辿っていくというのはなかなか面白いなと思いました。特別な料理というものではなく、「味噌汁」、「焼きイモ」、「焼き魚」、といったごく日常的な食事にそれぞれのエピソードがかぶさります。その間に、家族の絆を再確認していく……というストーリーで、永瀬さんと斉藤さんがお互いの子どもがいる同士の再婚で、『万引き家族』(2018 是枝裕和監督)のような疑似家族ではなく、半分、血がつながっていない「半疑似家族」?といった設定なので、よけいに「家族は作っていくもの」というメッセージが強調されたように思いました。

しかし、本当に「食事」「味」といったものは「家族」の記憶そのものだなあと思います。母親が施設に入り、もうその料理を食べれなくなってしまった今、やっぱりもう一度食べたいものは、母の作ってくれた料理やお弁当です。きっと、それは母が祖母から受け継いだ味や作り方であったでしょう。そうして連綿と「食」が受け継がれ命が育まれていくという点では、ほとんど「遺伝子」といっていいものかもしれませんね。

当ブログ2017年1月11日に「円谷選手の遺書~味の記憶」に、1964年東京オリンピックで「マラソン」銅メダルを獲得した円谷幸吉さんの遺書を紹介しましたが、気持ちがすごく分かるのです。きっと、自分の死が近づいたときに、自分を育ててくれたいろいろな味を思い出してしまうと思います。 (ジャッピー!編集長)

 

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