昨日の当ブログに書いたように、『男はつらいよ』(1969 山田洋次監督)が今年、公開50年を迎えたわけですが、フジテレビで日曜夜に放映されている『サザエさん』も今年50周年です。『男はつらいよ』が現実世界と合わせて劇中の時間が流れているのに対して、『サザエさん』のほうは、ずっと時間は止まったままで登場人物は歳をとりません。サザエさんはずっと若いママで、カツオは永遠の小学生なのです。お父さんの波平、いつも家では着物を着て、盆栽をいじったり、碁をうったりしている姿は「老父」というイメージですが、まだ54歳。当時の多くの会社は定年55歳なので、定年も視界に入っています。「人生100年時代」と言われる今だったら、まだ人生の半ばであります。今年の紅白歌合戦でトップバッターをつとめる郷ひろみさんより10歳も年下なのです! 

『男はつらいよ お帰り寅さん』(2019 山田洋次監督)のように、リアルに時間が流れたとしたら、アニメがスタートした時点から50年、サザエは74歳、カツオは61歳、ワカメは59歳、マスオさんは78歳、タラちゃんは52歳というわけです。波平とフネは鬼籍に入っているでしょうから、当面の問題は高齢者になったマスオやサザエの生活や終活問題、カツオやワカメも成人病が気になる年代です。あまり明るいものになりそうもないですね。お魚くわえたドラ猫を追いかけたり、昭和の時代を明るく生きたサザエさんが、AIだ、キャッシュレスだ、といった時代に対応できずオロオロしたり、おっちょこちょいのサザエさんのことですからオレオレ詐欺に引っかかったりしている可能性も高いですよね。そんな姿は見たくないなあ。それなら、最初に新聞に掲載された1946年(昭和21年)の「サザエさん」の設定で考えれば、もうサザエなんかこの世にいないだろう(サザエは大正11年生まれという設定)から、権力のズルがまかり通る見苦しい今の日本を見ずに済んだかなと思えます。カツオなんかは1938(昭和13年)生まれですから、もう後期高齢者(いやな言葉です)でしょうか……。

そう考えると、「サザエさん」は、ファンタジーとしていつまでも「時間の止まった」家族のまま凍結していたほうがいいのでしょう。昔々、日本には「家族」という単位があったのじゃ……という「にほん昔ばなし」の領域になったりして……。  (ジャッピー!編集長)

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