映画監督の松山善三さんが8月27日に亡くなりました。奥さんが高峰秀子という日本映画史上の大女優ということもあって、どうしても「デコちゃんの亭主」という紹介のされ方が多くなってしまいますが、脚本家、監督として良い仕事をしています。監督デビュー作の「名もなく貧しく美しく」(1961)はimg_0
聾唖者の夫婦が戦中~戦後、困難にめげず生きていく姿を綴る感動作です。主演ふたりは聾唖者なのでセリフはなく、会話は全て手話。演じた小林桂樹と高峰秀子は専門家について手話を猛特訓、小林は夜中に寝ていて手が痙攣するほどだったそうです。観客には字幕で説明するというそれまでにない技法を使っています。
また、軍楽隊の若者たちを描いた「戦場にながれる歌」(1965)では、i320
劇中に音符を排するという斬新な技巧を繰り出しています。舟木一夫と内藤洋子主演の「その人は昔」(1967)は、img_0 (1)
元々舟木のストーリー仕立てのアルバムを基にしているのですが、全編プロモーション・ビデオといった感じのイメージ映像(岡崎宏三の撮影が美しい!)。普通の純愛ドラマと思って観ると驚愕すること必至であります。内藤洋子ちゃん(おでこが可愛かったなあ! 何かとお騒がせの喜多嶋舞のママ)の代表曲「白馬のルンナ」はこの映画の挿入歌です。原爆を扱った児童文学の映画化「ふたりのイーダ」(1977)のシュールさ……20110806-ab813
けっこう前衛というか、チャレンジングな映画作家なんじゃないかと思います。松山さんは実際に有楽町のガード下で靴磨きをしている聾唖者夫婦をモデルに「名もなく貧しく美しく」のオリジナル脚本を書いたそうです。そういえば、昔は駅前とかにズラリと靴磨きの人が座っていましたね。  (ジャッピー!編集長)
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