トニー
勝新太郎演じる中山安兵衛と水原弘演じる赤垣源造が酒呑みコンクールで飲み比べをする「ドドンパ酔虎伝」(1961 田中徳三監督)が28日(水)に池袋・新文芸坐で上映されますが、併映は同じく勝新主演の「まらそん侍」(1956 森一生監督)です。
安政年間、上州安中藩で実際に行われていたという「遠足(とおあし)の儀」をモチーフにした時代劇コメディです。この藩が主催のマラソン大会の優勝者は、家宝の金のキセルで一服できるのだが、そのキセルを捧げ持つ家老の娘・千鶴(瑳峨三智子)に一目惚れした数馬(勝新)と藩校のライバル・幾之助(夏目俊二)は千鶴をめぐってマラソン勝負に挑みます。一方、金キセルを盗み出した泥棒も選手に化けて関所を突破しようとするわ、数馬に惚れている飲み屋の娘・お糸が千鶴と結婚させまいと先回りして妨害するわ、「チキチキマシン猛レース」並みの大混戦が滅法面白いのです。千鶴は自分がマラソンの賞品みたいになるのは嫌だとレースの中止を求めます。この辺はミスコンなどを性差別的だと反対する現代的な視点がいち早く表れている? 荒れ馬を乗りこなす男勝りの千鶴を演じる瑳峨三智子も魅力的です。
そして、泥棒に扮しているのが、トニー谷! 昭和20年代後半から爆発的な人気を博したヴォードビリアンで、コールマン髭に蝶ネクタイ、キザを絵に描いたようなスタイル、「レディース・アンド・ジェントルマン・アンド・おとっつあん・アンド・おっかさん」など英語と日本語をちゃんぽんにした独特のトニングリシュ(=トニー・イングリッシュ)、「おこんばんは」「さいざんす」「ネチョリンコン」など奇妙な言葉を流行らせ一世を風靡したのです。特にソロバンを楽器のようにかきならす芸は有名です(この映画でも披露)。その後、低迷期がありましたが、昭和41年に日本テレビの「アベック歌合戦」の司会として表舞台に再浮上。「アベック歌合戦」というのは元々トニー谷が司会していたラジオ番組だったのですが、テレビ時代に入って中継番組として復活。拍子木をリズミカルに叩いて「あなたのお名前、何てえの?」という決まり文句で2度目のブレイクを果たしたのでした。僕の記憶に鮮明に残っているのはこの時期のトニー谷です。タイトルを変えながら約8年続く人気番組となったあと、ハワイに移住したトニーは晩年、は渋谷ジァン・ジァンなど小劇場の舞台でワンマン公演を行い、思う存分、芸を披露しました。これらの公演をプロデュースしたのが永六輔さんでした。
今、「おそ松さん」というのが人気あるようですが、「おそ松くん」の「イヤミ」images (3)
は、トニー谷をモデルに生み出されたキャラクターなのです。    (ジャッピー!編集長)
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