昨日、一昨日の2日間、「太陽の塔」の内部見学会が行われ、抽選に当たった1300人が見学したとニュースに出ていました。「太陽の塔」、「芸術は爆発だ!」で有名な岡本太郎さんが作った、1970年の大阪万国博覧会のシンボルとなったタワーです。46年もたっているから耐震性など、改修工事をするそうです。万博から46年……ずいぶん長い時間が流れました。当時、貧しい母子家庭の小学生だった僕はもちろん大阪まで行くなんてことは出来ず、少年サンデーとかの特集記事で、太陽の塔やら各パビリオンの写真を見て想像するだけでした。
万博が印象的な映画というと、「家族」(1970 山田洋次監督)img_1
があります。九州は長崎から、北海道の開拓部落へ向かう家族5人の姿を映すロード・ムービーの名作です。電車を乗り継ぐ長い旅、ドキュメンタリータッチで映し出された風景に当時の日本の実相が見えてきます。大阪で主人公一家は万博会場に行くのですが、詰めかけた群衆の喧騒の中でオロオロしてしまいます。まさに高度経済成長の象徴である万博の華やかさと、その繁栄の陰で押しつぶされる市井の人々が見事にあらわされています。この一家は、長崎の炭鉱の先行きが危うくなり故郷を捨てざるを得なかったわけで、日本の産業構造、経済がドラスティックに変換した時期に多くの人たちがそのあおりを受けて、家族の生活を守ろうと苦闘していたのだと思います。そういった懸命に働き、必死に生きた名も無き人々があって経済発展をとげた日本は今、本当にあの頃夢見たような国になっているのでしょうか……
映画は東京で赤ちゃんを亡くしたり、苦労の末、ようやく北海道中標津に到着します。直後、おじいちゃん(笠智衆)が亡くなりますが、夫婦(井川比佐志、倍賞千恵子)には新しい命が誕生するというラストには次の世代への希望といったメッセージを感じます。山田洋次監督は寅さんばかりじゃなく、実はロード・ムービーの名手で「幸福の黄色いハンカチ」(1977)、「十五才・学校Ⅳ」(2000)などがあります。
聞くところによると、大阪はまた万博の招致活動をしているのですね。1964東京五輪~1970大阪万博と同じ流れを作ろうとしているようです。しかし、あの頃の日本は経済成長のど真ん中にあって「国の宣伝」をする意味はあったと思いますが、今の日本は何を求めているのでしょうか。原発事故による避難民が15万もいて、格差社会が進行している国で、オリンピック~万博って必要なんですかねえ。いったい、日本をどうしたいんでしょう。
(ジャッピー!編集長)
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