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ハピイさんがお友だちのN井くんと観られたのは、マドンナがあべ静江さんだったというので、シリーズ第2作「トラック野郎 爆走一番星」(1975 鈴木則文監督)ですね。製作予定の作品が流れてしまって、その穴を埋めるために急遽、則文監督に話がきて3週間足らずで撮影された「トラック野郎 御意見無用」(1975 鈴木則文監督)は夏休み興行が終わった8月30日に公開。会社の方も「穴埋め」作品にあまり期待をしていなかったのでしょう。ところが観客がどっと押し寄せる大ヒット、すぐにシリーズ化が決定され、「トラック野郎 爆走一番星」は堂々のお正月映画になりました。ライバルとされる「男はつらいよ」シリーズの第1作(1969 山田洋次監督)が先に放映されていたテレビ版のリメイクというので観客動員を不安視した松竹が、8月27日に公開したのに似ています。(テレビ版のストーリーのストックがあった寅さんの方はさらに短いインタバルで製作、第2作「続 男はつらいよ」(1969 山田洋次監督)は2ヶ月後の11月15日に公開されてます!)
そんな「トラック野郎 爆走一番星」、ドライブインのトイレに駆け込み、「紙がない!」と騒ぐ桃さん(文太)にチリ紙を差し出してくれるのが、アルバイトしている女子大生のあべ静江さん。ここでカッコつけてトイレを我慢した桃さんが河川敷で用を足すのが、ジョナサン(愛川欽也)の勘違いから加茂さくらの桃さんへの片思いへの伏線になります。もちろん、桃さんはあべ静江さんに首ったけ。「太宰治が好きなの」というあべさんに、桃さんが言う「ダザイ、僕も好きです。あれは美味いですよね!」という台詞、その後、ドライブインで「太宰治全集」(ちなみにこの全集は則文監督の私物)をどーんと積み上げ、なぜか学ラン姿で読書にいそしむ桃さんに大爆笑! それに積載量オーバーのトラック野郎たちを取り締まる台貫場の係官だったジョナサンの過去、その恨みで突っかかってくるライバル・ボルサリーノ(田中邦衛)とのワッパ対決、由利徹、笑福亭鶴光、ラビット関根(役名は堀釜太郎!)といった豪華な爆笑ゲスト陣。そして、幼い姉弟のために、出稼ぎの父親を除夜の鐘までに送り届けるラストに感涙……。笑って、泣いて、アクションがあって、これだけ盛り込んで96分!という、もう娯楽映画のお手本みたいな映画ですね。
東映京都撮影所出身の則文監督の「泣く」「笑う」「(手に汗)握る」という「娯楽映画三原則」をふまえた演出、「この作品が当たらなかったら役者辞めるよ」とまで言った文太さんの力の入れようが最高のシリーズを生み出したのです!
文太さんの命日(11月28日)が近づいてきました。明日、池袋・新文芸坐では「仁義なき戦い」5部作(1973~1974 深作欣二監督)を一挙上映! 昼の部は9時40分開場・10時00分開映(19時40分終映)、オールナイトは20時20分開場・20時40分開映(翌6時20分終映)です。体力に自信のある方は文太さんの三回忌を是非!
(ジャッピー!編集長)
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