昨日、東京駅に併設されている東京ステーションギャラリーに「追悼特別展 高倉健」を見に行ってきました。完全予約制で、鑑賞日時をあらかじめ指定、予約するのがちょいと面倒でしたが、前日にコンビニで予約しました。
順路に従い、エレベータで3階に降りると、いきなり森山大道さんのモノクロ写真がドーンとありました。今のシネコンみたいなものと違って、映画館が街と密着していた時代の空気が、独特の粒子の荒いモノクロ写真で蘇るようです。続いて、仕切りを通ってホールに入ると、360度、健さんの代表作6作品の予告編映像が流されています。横尾忠則さんのディレクションによるものですが、もう全方位から健さんを浴びるという感じです。平日の昼間で、お客さんはそれほど多くはなかったこともあり、床に座っている初老のおじさんも係員に注意されることなく、全身に健さんを浴びていました。
さて、2階に降りると、今回の目玉企画、健さんの全出演作の映像が観れるという展示です。所々にモニターが置いてあり、健さんのデビューから時代を追って映像が紹介されます。一本づつの映像時間は短いのですが、初期の作品には観たことないものが多いので貴重でした。(全作観るのにたっぷり2時間以上かかりました!)デビュー作の「電光空手打ち」(1956 津田不二夫監督)「流星空手打ち」(1956 津田不二夫監督)で見せる琉球空手の型を構えるりりしい健さん。「チョップ先生」(1956 小石栄一監督)という作品もあるし、「大学の石松 ぐれん隊征伐」(1956 小石栄一監督)では、不良たちをやっつけると、助けられた水着の女の子たちが寄ってきて、「わあー強い」「今の空手チョップでしょ」なんて言います。ちょうど力道山が活躍していた時代だとわかります。中にはパンツ一丁で絵のモデルか何かさせられて外国人女性に「芸術ですから」とあやうく脱がされそうになったりするレアな場面も流れていました。心ならず俳優になってドーラン塗られた自分に違和感を感じて涙を流したというエピソードもありますから、健さんは演じながら複雑な気持ちだったものも多かったでしょう。また、このデビューの年に「恐怖の空中殺人」(1956 小林恒夫監督)では、江利チエミさんと初共演をしています。チエミさんにひっぱたかれるシーンが見れました。
その後、巨匠に抜擢された「森と湖のまつり」(1958 内田吐夢監督)を除いては、しばらく大学生やサラリーマン、美空ひばりさんの相手役などが続きます。今回のように時代を追って見ていくと、やはり、「花と嵐とギャング」(1961 石井輝男監督)「恋と太陽とギャング」(1962 石井輝男監督)あたりの健さんが、それまでにないような躍動感があるのがわかります。それは短い映像を見ただけでもわかります。ちょうど、俳優としてものってきたところに石井輝男監督と出会って魅力が引き出されたのでしょう。それが「網走番外地」(1965 石井輝男監督)に繋がっていきます。   (ジャッピー!編集長)
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