ハッピー昭和クラブ

昭和大好きブロガー達による、昭和歌謡と映画のこぼれ話 あの映画は、あの曲はまさにそんな事だったのか!と感動再び!

昭和大好きブロガー達による、昭和歌謡と映画のこぼれ話
あの映画は、あの曲はまさにそんな事だったのか!と感動再び!

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あの頃の洋画のカッコいい邦題たち

朝ドラ「まんぷく」、今週はカップヌードルの開発に取り組んでいる萬平(長谷川博己さん)たちの奮闘が描かれていますが、一方では萬平と福子(安藤サクラさん)の娘・幸(小川紗良さん)と米国人青年・レオナルド(ハリー杉山さん)の恋愛?に家族が心配する話が並行しています。この若いふたりが映画を観に行った帰り道のシーンがありました。観た映画は「明日に向かって撃て!」(1969 ジョージ・ロイ・ヒル監督)で「英語のタイトルは‟ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド”だよ」なんて台詞もありました。なるほど、アメリカン・ニューシネマが日本でも流行った頃(「明日に向かって撃て!」の日本公開は1970年)に「カップヌードル」の開発が始まったのだというのが分かります。
原題の「ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド」は実在の銀行強盗の名前ですが、当時の日本人では知る人はほとんどいなかったでしょうから、独自に邦題をつけたわけです。アメリカン・ニューシネマの嚆矢となった「俺たちに明日はない」(1967 アーサー・ペン監督)も原題は「ボニー&クライド」という有名なアウトローですが、日本では馴染みがないからつけた邦題がハマったわけです。この2作とも見事な邦題ですからマネしたものが続きましたね。同じロバート・レッドフォードさん、キャサリン・ロスさんが出ている「夕陽に向かって走れ」(1969 エイブラハム・ボロンスキー監督)なんてその典型ですね。こちらも原題は‟Tell them Willie Boy is here" と登場人物のウィリー・ボーイの名前が入っています。「俺たちに鎖はない」なんて映画もありました。(テレビの洋画劇場で観たので年度や監督を失念)日本映画にも「俺達に墓はない」(1979 澤田幸弘監督)(←当ブログ2019年2月22日参照)とか、「俺たちに明日はないッス」(2008 タナダユキ監督)なんてほぼそのままのもありました。(←この作品、柄本時生さん、安藤サクラさんの後に義理の姉弟になるコンビ出演。サクラさんのヌードシーンがありました)他にも類するものは多いですから「俺たちに明日はない」は名邦題と言えますね。そういえば、スマップの歌にも「俺たちに明日はある」というのもありました。
だいたい、登場人物の名前が原題になっていると邦題をつけるしかないですね。観客にアピールするため、当時の宣伝部の方々は知恵をしぼったのでしょう。ちょっと思い出すだけでも原題‟The Thomas Crown affair"が「華麗なる賭け」(1968 ノーマン・ジェイソン監督)なんて素敵な邦題です。のちにピアース・ブロスナンんでリメイクしたとき「トーマス・クラウン・アフェア」(1999 ジョン・マクティアナン監督)で公開しましたが、味気なくていけません。タイトルだけで観る前からムードが半減してしまいます。「突破口!」(1973 ドン・シーゲル監督)という僕の大好きな映画があるのですが、原題は‟Charley Varrick"で、これはウォルター・マッソーさん演じる主役の名前ですが「チャーリー・バーリック」だったらどんな映画か分かりません。「突破口!」とくれば、それだけでワクワクするってもんです。ああ、あの頃はいい邦題がたくさんあったなあ! 今の原題重視主義?はちょって芸がない気がします。  (ジャッピー!編集長)
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佐藤純彌監督の傑作「廓育ち」と三田佳子さんの熱演

昨日の当ブログで、佐藤純彌監督のデビュー作「陸軍残虐物語」(1963 佐藤純彌監督)のことを書きました。陸軍内部の絶対的なヒエラルキーによって圧殺される補充兵を描いた作品には、やはり、作家の処女作というのは「原点」があるのです。のちに「君よ憤怒の河を渉れ」(1976 佐藤純彌監督)が中国で大ヒット作になった(6~7億人が観たと言われています!)ことについて佐藤監督は「文革時代に酷い仕打ちを受けた人々の共感を呼んだのだろう」と分析していますが、佐藤監督のテーマは常に「組織対個人」にあるのです。
佐藤監督の第3作「廓育ち」(1964 佐藤純彌監督)は、監督にとって初の女性が主人公の映画ですが、これも、廓という「組織」の中でもがき苦しみ何とか脱しようという点でまさに佐藤監督作品です。三田佳子さん演じる「たみ子」は母に捨てられたあと、廓を経営する三益愛子さんに引き取られ養女として育てられます。この三益さんがひどい女で「この世は金だ」思考の権化で、「男はんの体の重さを札束の重みと思え!」「男を騙して金を稼ぐことだけ考えてりゃいいんだ!」といった台詞が連発
されます。そんな義母のもと、たみ子は子どもの頃から男女の営みを見せられたり、一番ひどいのは上客のじじい(三津田健さん)にまだ小学生のたみ子の「将来性」を見てくれと頼むところです。じじいは戻ってきて指を拭きながら「いやあ、いい体してるよ」などと三益さんに報告します。本当に吐き気のする場面です。
三益さんによって「廓の女」になることが既定路線になっているたみ子は、ここから脱出するために学問を身につけようと必死で勉強し優秀な成績をおさめます。しかし、結局は「廓の女」にさせられてしまいます。猛勉強しているときに知り合った京大医学生(梅宮辰夫さん)と恋に落ち、梅宮さんはたみ子に「廓にいたって君は君だ。好きなんだ」と誠実な言葉を囁きますが、いざとなると大学教授のお嬢さんと婚約するのです。そんな梅宮に向かって、たみ子が「うちらのこと、廓育ちと言うけど、みんなだって家とか学閥とかいう廓の中にいるんじゃないの」と言うのが印象的です。また、ラスト、たみ子がダンナ(宮口精二さん)に毒を飲ませ「こいつが言ってることを聞いているうちに、こんな奴がいるから廓がなくならへんのや……」という科白は「祇園の姉妹」(1936 溝口健二監督)の終幕の山田五十鈴さんの台詞を思い出させます。やっぱり、佐藤監督らしい「反組織」「反権威」映画です!
そして、この「廓育ち」を傑作たらしめているのは三田佳子さんの熱演によるところも大きいです。三田さんはずっと後「Wの悲劇」(1984 澤井信一郎監督)で各映画賞の女優賞を獲得しましたが、若いい時から演技は目をみはるものがありました。東映という男性路線の会社に所属だったので評価されることが少なかった面があったと思いますが、この「廓育ち」なんか観ると演技派なんだと分かり
ます。
(ジャッピー!編集長)

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佐藤純彌監督、渾身のデビュー作「陸軍残虐物語」

昨日の当ブログで、2012年12月に佐藤純彌監督のトークショーを聴いたことを書きました。「君よ憤怒の河を渉れ」(1976 佐藤純彌監督)の刑事役で原田芳雄さんが出演の経緯についても書きましたが、佐藤監督はトークの中で「俳優には2つのタイプがいる」という話をされました。ひとつは「自分自身の個性やスタイルを基にして、それに役のキャラクターを引き寄せるタイプ」で、もうひとつは「自分の個性を捨てて役に入り込むタイプ」と説明されました。前者の典型が高倉健さん、後者にあたるのが原田芳雄さんで、「君よ憤怒の河を渉れ」はタイプの異なる二人が共演することがうまく作用した作品だったと述べておられました。
そして、後者タイプの代表として三國連太郎さんの名前をあげました。佐藤監督のデビュー作「陸軍残虐物語」(1963 佐藤純彌監督)で主演をつとめたのが三國さんです。この作品はタイトルから分かる通り、戦時中の軍隊組織の非人間性をこれでもかという感じで描いています。三國さんの役は善良な田舎の百姓です。徴兵され陸軍に配属されますが、純朴で鈍重なところのある三國さんはたびたび制裁の対照になります。自分の衣服を他の兵隊にとられ無くなってしまいボヤボヤしていると、上官から「いいか、軍隊ではとるよりとられる方が悪いんだ!」と怒られます。そう言われたので、干してある洗濯物から他の人のをとろうとすると「貴様!」と殴られるという理不尽さです。とにかく、いろいろなシゴキ、制裁方法が出るのでじてすが、(体を腕だけで支えてエア自転車漕ぎ、ホウキを背中にさして歌を唄わせるなど)よくもまあ、こんなに人の尊厳をズタズタにするやり口を考え出すものです。
一方では、有力者の息子なので「除隊後の就職先を親に頼んであげますよ」とまで口にして上官に取り入る奴(江原真二郎さんが演じます)がいます。その上官(西村晃さん)は面会に来た三國さんの妻(岩崎加根子さん)を騙して犯すなど鬼畜の振る舞いです。ある日、休日に饅頭が配給されますが、せこい江原さんは三國さんの饅頭を盗みます。それがバレて中村賀津雄さんに殴られた江原さんは怨みを持ちます。三國さんの銃の点検で「銃針」が一本見つかりません。江原さんが三國さんを陥れようと隠したのです。本部から視察に来るというのに天皇陛下から賜った銃を粗末に扱ったと思われたら大変だ!ということで大捜索。三國さんは大きな便所(もちろん汲み取りです)の中に入れられクソまみれになって捜します。この映画はモノクロだからまだ良かった……と思わせるようなリアルな場面で、本当に「臭って」くるようでした! 
徹底的に虐められボロ屑のように扱われる兵隊を演じた三國さん、佐藤監督言うところの「自分の個性を捨てて役に入り込むタイプ」で、撮影中は役のボロボロの衣装を家でも着ていたそうです。そんな三國さんの熱演もあり、「陸軍残虐物語」は監督デビュー作とは思えない完成度で圧倒させられました!敵との戦闘場面はないですが、軍隊内部をその容赦ない描写で告発したこの作品、のちの佐藤純彌作品に通底するテーマ「組織対個人」が既に表れています。やはりデビュー作にはその作家の全てがありますね。 (ジャッピー!編集長)
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追悼・佐藤純彌監督 「新幹線大爆破」で見せた現場力

今年の2月9日、映画監督の佐藤純彌さんが亡くなりました。86歳でした。「桜田門外の変」(2010
佐藤純彌監督)が最後の作品になってしまいましたが、昨年末にロング・インタビューによる「映画監督・佐藤純彌 映画よ憤怒の河を渉れ」という本が出たばかりでお元気のことと思っていましたので残念です。
佐藤純彌さんというと骨太の大作映画というイメージが強いと思います。そのイメージを決定づけたのが70年代半ばに作られた「新幹線大爆破」(1975 佐藤純彌監督「君よ憤怒の河を渉れ」(1976 佐藤純彌佐藤純彌)の2本でしょう。2012年の暮れに新文芸坐で「高倉健特集」を開催したときに、この両作を二本立てで上映という日があり観に行ったら、当初予定になかった佐藤純彌監督のトークショーがあったのを思い出しました。
「新幹線大爆破」で健さんと犯人グループを組む山本圭さん演じる過激派くずれの男は当初、原田芳雄さんにオファーしたそうですが、原田さんから「私はメジャーな作品に出ない」という断り方をされてしまいます。ところがその後「新幹線大爆破」を観て感心した原田さんから「出なかったのは残念」と連絡があり、次作には
是非出たいと言われたそうです。それで実現したのが「君よ憤怒の河を渉れ」で無実の罪をきせられた健さんを追う刑事役で実現したのです。そもそも「新幹線大爆破」の健さん役も当初は菅原文太さんだったのを断られたのを健さんが快く引き受けてくれたとのこと(←このことは当ブログ2016年11月30日に書きましたのでご参照ください)だし、「監督という仕事はあらゆる部署の統括」と語る佐藤さんはいろいろな困難を処理する実務的な能力に長けている有能な監督だったのでしょう。だから、想定外のトラブルが起こりがちな海外ロケにも順応し、「植村直己物語」(1986 佐藤純彌監督)や「敦煌」(1988 佐藤純彌監督)といった作品で手腕を発揮されたのだと思います。
よく知られていることですが、「新幹線大爆破」は当時の「国鉄」との交渉に時間をとられ、あげくの果てに許可が得られず、大幅に撮影予定が狂ったそうですが、実際に新幹線のインテリアを手掛けている会社に発注して2両分のセットを作ったり、アイモで新幹線を盗み撮り!したりあらゆる手を使って迫力ある映画を作ろうと奮闘したのです。撮影後半の1週間はほとんど連日徹夜だったそうで、ようやく完成したのは封切の前々日だったとのこと。何としても封切に間に合わせるというプロ意識と現場での力量、これが以後、佐藤監督には大作を任せられるという信頼となっていったのでしょう。
数々の映画で楽しませてくれた佐藤純彌監督のご冥福を心からお祈りいたします。(ジャッピー!編集長)
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「あの日のオルガン」と南青山のセレブども

今日3月10日は74年前に「東京大空襲」があった日です。1945年(昭和20年)のこの日、東京上空から米軍機が32万発もの爆弾を投下、約10万人が亡くなったのです。家を焼かれ、燃えさかる火の中で逃げまどう人々の恐怖はいかばかりか……もうすぐ「平成」も終わりますが、語り継いでいかねばならない記憶であります。
その「東京大空襲」もモチーフとなっている映画を最近観ました。「あの日のオルガン」(2019 平松恵美子監督)です。平松恵美子さんは山田洋次監督の「家族はつらいよ」シリーズで共同脚本を書いていますので、その縁でしょう、橋爪功さん、夏川結衣さん、林家正蔵さんが出演しています。主演は戸田恵梨香さんで、「疎開保育園」のリーダー役です。戦火が激しくなってきた当時、小学校の疎開は多く行われましたが、「保育園」の疎開というのは行われていなかったのです。国もそこまで手が回らかったのでしょう。しかし、いつ空襲が来るかという状況に危機感を持った戸田さんらは自分達で疎開の受け入れ先を探し、ようやく埼玉県桶川の廃寺を見つけます。「幼い子ども」を話したくない親への説得、受け入れ先の村には食べ物の供出など負担がかかるのでいい顔をしない住民もいます。気の強い保母の戸田さんですが、そういう村人に頭を下げて頼み込み、理解を得ます。ボロボロの寺を何とか修復し、わずか6人の保母で53人もの幼児の面倒を見るのです。
映画は、新米保母の大原櫻子さんの視点で語られます。子どもと一緒に遊び、慕われますが、ドジも多い大原さんは、厳しい戸田主任に怒られます。ビンタもくらいます。本当に青筋たててギャンギャン噛みつくような役で、戸田さんはよく引き受けたなあと観ながら思いましたが、終戦になり最後の園児を送り出したあと泣き崩れるところとか良かったです。それだけの責任を背負っていたということを見事に体現していたなあ。大原さんも柄に合った好演だったし、同僚の保母で大原さんの親友役の佐久間由衣さんも良かったです。朝ドラ「ひよっこ」でもそうだったんですが、佐久間さんって「昭和」を感じさせると思います。
知らなかったのですが、この「疎開幼稚園」は実話で、最後のタイトルロールで戸田さんが演じた役の実際のモデルの方の写真が映り、「疎開した子どもたちと今でも交流がある」というテロップが出ます。過酷な状況の中で必死に子どもたちを守った保母さんたちがいた……という実話の重みに感動しました。一方、今の日本では、南青山に「児童相談所」を作るといったら、セレブな住民たちが「街のブランドが落ちる」とかほざいて反対したり……自分だけ良けりゃいいという国になりさがってしまいました。 (ジャッピー!編集長)


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きたさん
1975年「空飛ぶ鯨」でデビューしたちゃんちゃこのメンバー。デビュー40周年を経て昭和の素敵な時代の歌や出来事を再発見
ジャッピー!編集長
映画雑誌「ジャッピー!」を主宰する編集長
映画や昭和歌謡に底知れぬ造詣を示す昭和博士
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昭和のあれやこれやをイラストにして解説。
独自の目線で昭和の面白さを掘り起こすイラストレーター
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