特集：俺たちがお宝モノ語り」
昭和40年男世代の子どもの頃は、自分たちが遊べるものだけをとっても、とにかくいろいろなモノ、新しいモノが次々と世に出ていった豊かな時代。モノを手に入れる、もしくはモノを欲しがることで気分が高揚させられていった最初の世代だったとも言えます。いくつになってもモノ集めがやめられない、そんな人が多いのもこの世代ならではかも知れません。
特集では、玩具をはじめとする我々世代が子どもの頃に目を輝かせたモノ、大人になってもときめいてしまうもの、今の時代では味わえない風合いであったりデザインだったりをまとったものなどをあれこれと取り上げ、それらを懐かしみつつ、惹きつけられ続けるその魅力を検証していきます。

1980年代後半〜90年代前半はバンドブームと言われます。バンドには、“聴き手（リスナー）”から一歩踏み出す“衝動”を掻き立てるチカラがありました。メディア（雑誌、テレビ、ラジオ）やCDショップで未知の情報を漁って、楽器屋へ足繁く通って、友人の演奏を観るためにライブハウスを訪ねて…。バンドには「オレ（自分）」が主体となって行動したフィジカル（肉体的）な記憶が伴います。今号の特集では、「情報」と「記憶」を集め、熱風のような1988〜91年の“バンドブーム”の正体を浮き上がらせます。